通信インフラ分野で世界最大手のスウェーデン・エリクソン。世界のLTEトラフィックの50%はエリクソンが提供したネットワークを経由していると言われる。通信インフラに占める同社の影響力は絶大だ。

 そんなエリクソンの日本法人であるエリクソン・ジャパンは、2014年2月にトップが交代。社長2人体制へと移行した。なぜ社長2人体制なのか。またLTE-Advanced時代に突入した日本の通信インフラの設備投資をどのように見ているのか。新たに社長に就任したヨッシー・コーヘン代表取締役社長(写真1右)と野崎哲代表取締役社長(写真1左)の2人に話を聞いた。

(聞き手は堀越 功=日経コミュニケーション

写真1●エリクソン・ジャパンの2人の代表取締役社長
写真1●エリクソン・ジャパンの2人の代表取締役社長
ヨッシー・コーヘン氏(右)と野崎哲氏(左)
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まずは2人の役割分担を教えてほしい。なぜ社長が2人体制なのか。

コーヘン氏:エリクソンが、カスタマー(編集注:同社の顧客となる通信事業者を指す)に非常にフォーカスした体制を取っているからだ。カスタマーごとに組織体制を分けている。私はソフトバンクのビジネス担当だ。日本国内はもちろん、ソフトバンクのグローバル全体のビジネスも担当している。

野崎氏:私はそれ以外のビジネスや関連業界への新規ビジネスを担当している。社長2人体制としたのは、日本が世界でも最も進んだモバイルブロードバンド市場の一つであり、エリクソンとして日本におけるビジネスをさらに拡大していきたいと考えたからだ。