ビジネスルール管理システム(BRMS)を手掛ける米スパークリング・ロジック。同社は2010年創業のベンチャー企業でありながら、米PayPalの不正決済検知システムに採用されるなど、着実に実績を挙げている(関連記事:[米PayPal]不正決済の新手口、発見から数時間で対処)。共同創業者兼CEO(最高経営責任者)のキャロル・アン・マチノン氏(写真)に、同社の強みを聞いた。

(聞き手は岡部 一詩=日経コンピュータ


米スパークリング・ロジック 共同創業者兼CEO キャロル・アン・マチノン氏
米スパークリング・ロジック 共同創業者兼CEOのキャロル・アン・マチノン氏
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会社設立の経緯は。

 当社は2010年にシリコンバレーで設立した。設立からまだ4年しか経っていない若い企業だが、15~20年にわたってデシジョン・マネジメントやビジネスルールといったテクノロジーに携わってきたメンバーで構成している。

 私自身、ビジネスルール管理システム(BRMS)大手の米フェア・アイザック(FICO)に10年間在籍し、製品担当のバイス・プレジデントも務め、アナリティクスやBRMSなどを担当していた。その前は、同じくBRMS大手の仏アイログ(現在は米IBMが買収)にも所属している。

 共同創業者兼CTO(最高技術責任者)のカルロス・セラノ・モラレスとは、FICOに所属していたときに出会った。彼は、FICOのBRMSにおける責任者であり、長らく一緒に仕事をしてきた仲だ。

 ビジネスルール管理システム(BRMS)は、素晴らしいアイデアであり、テクノロジーだ。ただし、使いこなすのは容易ではない。フォーチュン500に入るような大企業であれば適用が可能だが、ITに関するスキルが低い中堅中小企業にとっては導入ハードルが高いのが実情だ。

 ビジネスユーザーが活用するのも、簡単ではない。当社は、そうした状況を変え、使いやすい製品を提供することを志向している。

具体的には。

 我々はBRMSの世界に、“データ”を持ち込んだ。これは、大きなブレークスルーだと考えている。