NTTドコモは2014年5月14日、2014年夏モデルの新製品発表会を開催した(写真1)。発表会の模様はVoLTE、発表会プレゼンテーション、端末、囲み取材の各記事においてレポートした通りである。夏モデル特集第4回では、NTTドコモによるVoLTEの発表や新料金プランを中心に振り返ってみたい。
音声をLTEに乗せるVoLTEの意味
NTTドコモの2014年夏モデル発表会において目玉となった新機能が「VoLTE」だ(写真2)。その本質は、これまで回線交換(3G)に依存していた音声通話をLTEに乗せることで、音声とデータの各通信をLTEだけでまかなえるようにするという方向性だ。
LTE利用による副次的な結果として、発表会で言及されたようなVoLTEのメリットが生まれてくることになる。音声通話中のデータ通信の高速化や、高品質な「ビデオコール」だ。通常、スマートフォンを耳に当てた状態ではアプリを使うことは難しいが、Bluetoothヘッドセットを使っている場合、音声通話をしながらデータ通信をすることは十分考えられる(写真3)。
今後、音声とデータ通信の両方がLTEに乗り、LTEの基地局が増えていけば、3Gの利用頻度は下がっていく。これにより、NTTドコモは3Gに割り当てている電波をLTEに回せるようになる。電波の利用効率を向上させるという意味でも、VoLTEは重要な技術といえる(写真4)。