NTTドコモは2014年5月14日、都内で2014年夏モデル発表会を開催し、国内初となるLTEを利用した音声通話機能「VoLTE」(ボルテ、Voice over LTE)を正式発表した。

 発表会にはNTTドコモ代表取締役社長の加藤薫氏が登壇、2014年夏モデルの一部対応機種を利用するユーザー向けに、6月下旬より国内初のサービスとしてVoLTEを提供することを発表した(写真1)。VoLTEは発表会の冒頭で大きく取り上げられ、展示会場にも大きなロゴが配置されるなど、夏モデル発表会の目玉となる新機能となった(写真2)。

写真1●NTTドコモ代表取締役社長の加藤薫氏
写真1●NTTドコモ代表取締役社長の加藤薫氏
[画像のクリックで拡大表示]
写真2●展示会場の中央では巨大なVoLTEのロゴでアピール
写真2●展示会場の中央では巨大なVoLTEのロゴでアピール
[画像のクリックで拡大表示]

LTEを活用した高音質、高速発着信などが特徴

 VoLTEは、LTEネットワークを利用した通話サービスとなる。従来の回線交換(3G)による音声通話とは異なり、LTEの高速な通信速度を生かすのが特徴となる。加藤氏はVoLTEの優位性として「高音質通話」「スピーディな発着信」「高速マルチアクセス」「ビデオコール」の4点を挙げた。

 高音質通話について、VoLTEでは音声周波数帯域が広く、通話中の音声がクリアになるという(写真3)。具体的には周波数帯域が3Gでは300Hz~3.4KHzだったのに対し、VoLTEでは50Hz~7KHzに広がる。プレゼンテーションおよび展示会場でのデモンストレーションでは、従来の音声通話がややくぐもった声になるのに対し、VoLTEによる音声通話ではより明瞭になっていることを示していた(写真4)。

写真3●VoLTEでは音声の周波数帯域が広い
写真3●VoLTEでは音声の周波数帯域が広い
[画像のクリックで拡大表示]
写真4●VoLTEでは発着信に要する時間が半分に
写真4●VoLTEでは発着信に要する時間が半分に
[画像のクリックで拡大表示]