Appleは現地時間2013年10月22日、新型iPadと同時にソフトウエアの無料化を発表した。このことは多くのメディアによって驚きを持って伝えられたが、その多くは今回の無料化が米Microsoftのビジネスモデルを揺るがしかねないというものだった。
例えば米Forbesは、「これをきっかけに直ちに法人ユーザーがApple製品に乗り換えることはないだろうが、Appleがソフトウエアを無料化するなか、Microsoftは今後、顧客がなぜ同社にお金を払い続けなければならないのか、その合理的な説明が困難になる」と伝えている。
かつては130ドルのMac OS、ついに無料へ
10月22日に米サンフランシスコで開かれたイベントで、Appleはパソコン「Mac」用OSの最新版「OS X Mavericks」(v10.9)のアップグレード料金を無料にすると発表した。Mac用のOSは数年前までパッケージ版として130ドル程度で販売されていたが、ここ最近はダウンロード配信に変わり、価格も20ドル程度に下がっていた。これが今回の新版から無料になった。

またAppleは新規にMacを購入したユーザーに対し、オフィスソフトウエアのスイート製品「iWork」と、デジタルライフソフトウエアのスイート製品「iLife」を無料で提供することも明らかにした。前者には、ワープロの「Pages」、表計算の「Numbers」、プレゼンテーションの「Keynote」があり、後者は写真編集の「iPhoto」、動画編集の「iMovie」、音楽編集の「GarageBand」で構成される。

今回の発表に先立って今年9月には、AppleはこのうちGarageBandを除くすべてについて、iOS端末の新規購入者に無料で提供していたが、今回これをMacにまで広げた。またGarageBandはMac版、iOS版ともに、MavericksとiOS 7のすべてのユーザーに無料で提供することにした。
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