2013年10月18日、いよいよWindows 8.1の一般発売が始まった。日本時間で10月17日の20時からは、既存のWindows 8ユーザーへ向けた無料アップデートも始まっている。これに合わせて日本マイクロソフトは、発売記念イベントを開催。OEMメーカー14社が集結し、Windows 8.1対応PCを一挙展示する「お祭り」イベントとなった(写真1写真2、関連記事:「Windows 8.1は単なるバグ修正版ではない」日本MSが発売プレスイベント)。

写真1●Windows 8.1の発売に合わせてOEMメーカー14社が駆けつけた
写真2●Windows 8.1の発売に合わせてOEMメーカー14社が駆けつけた
写真1、2●Windows 8.1の発売に合わせてOEMメーカー14社が駆けつけた
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 Windows 8はビジネスユーザーから不評を買っており、企業ユーザーの多くもWindows 7の利用を続けている。果たしてWindows 8.1によって風向きは変わるのだろうか。発売記念イベントで強調された「デスクトップ利用」と「小型タブレット」という2点を中心に、考察してみよう。

マイクロソフトがスタート画面を導入した理由

 Windows 8.1の新機能は多々あるが、中でもビジネスユーザーにとって注目度の高い変更はデスクトップの使い勝手が改善された点だ。マイクロソフトはWindows 8で新たな「スタート画面」を導入し、ユーザーインタフェースを大幅刷新した。タッチ操作を意識した大きなタイルが特徴だが、従来のWindowsユーザーから賛否両論の声が寄せられていた。

 Windows 8ではWindows 7までと同じデスクトップも利用できるが、スタートボタンとスタートメニューが廃止された点が大きな反響を呼んだ。パワーユーザーならまだしも、Windowsの操作を努力して習得した人々にとっては「余計な」変更として映ったはずだ。

写真3●Windows 8.1のデスクトップについて解説する日本マイクロソフト 業務執行役員 Windows本部 本部長の藤本恭史氏
写真3●Windows 8.1のデスクトップについて解説する日本マイクロソフト 業務執行役員 Windows本部 本部長の藤本恭史氏
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 しかしスタート画面には明白な優位性があると、日本マイクロソフト 業務執行役員 Windows本部 本部長の藤本恭史氏は説明する(写真3)。

 藤本氏によれば、Windows 8でスタート画面を採用した背景には、ユーザビリティ評価などを通じてマイクロソフトが獲得してきた知見があるという。まず、Windowsを使い始めたばかりのユーザーは、スタートボタンとスタートメニューの存在を学習し、PC利用の起点として多用するという。