アプリマーケット上に並ぶアプリのアイコンは、ある日突然全く異なるデザインに変わっていることがある。状況や内容に応じてアイコンのデザインを変えることも、アプリマーケット上で継続的に注目を集めるためには重要な取り組みとなっているのだ。

 では、アプリ提供者はどのようなタイミングで、どんなデザインのアイコンに変えることで、どういったプロモーションに生かしているのだろうか。マーケット上の具体例を見ていこう。

アイコンを変えるタイミングの1つは“セール”

 マーケット上でアプリの“顔”となるアイコンは、多くのユーザーにアプリをアピールし、インストールしてもらううえで非常に重要な存在となる。それだけに、人気のアプリであればあるほど、アプリ開発者がアイコンに工夫を凝らしていることが分かる。

 ただし、アプリアイコンは公開後であっても、そのデザインを変更してはいけないわけではない。それゆえ、アプリの内容や価格の変更などを契機に、アイコンのデザインを変える手法が取られるケースも見られる。アイコンのデザイン変化は、見た目が変わるだけにユーザーに与えるインパクトが大きい。有効活用すればアプリの注目を高める要因となる。アプリをアピールする手段の1つとしてアイコンのデザイン変更が活用されているようだ。

 アイコンのデザインを変更するケースとして、比較的多く見られるのが、ダウンロード課金型のアプリがセールを実施した時である。説明文中に“セール”と記述しても、説明文まで読んでくれるユーザーにしかその意図は届かない。だがアイコンに“セール”の文字を加えておけば、アプリ一覧からアイコンを見つけた時に、そのアプリがセールを実施していることがユーザーに伝わる。

 例えば、前々回の事例で紹介した「Deserter's3DX SPver」のアイコンを見ると、以前はキャラクターのみのアイコンであったが、その後セール中であることを示す“60%オフ!”の文字が入るようになっている(表1)。当初のセールから価格が上昇したことで、インストール数に与える影響が弱まったことから、アイコンに直接文言を加えることで、セール中であることを強調するようになったと見ることができる。

表1●Deserter's3DX SPverのアイコンの変化
セール期間中であることをアピールする文言が増えているのが分かる
4月5日 4月23日