ダウンロード課金型のアプリを販売する上で、ユーザーに対する訴求力の高い施策の1つが“セール”だ。興味のあるアプリの価格が大幅に下がれば、購入してもいいと考えるユーザーが増え、ダウンロードの増加につながるからだ。
では、どのような形でセールを実施すれば、効果的なプロモーションに結びつくのだろうか。セールを実施しているアプリの動向などから考えてみよう。
セールを効果的に活用するには?
リアルの世界においても、スーパーやデパートで価格が大幅に安くなるセールが実施されると、通常より多くの客がお店を訪れ、より多くの商品を購入していくこととなる。単価は下がるものの、お店に足を運んでもらうきっかけとなるなど、多くの効果が得られるのは確かだろう。
アプリの世界でも同様に、ダウンロード課金型のアプリにおいては、値下げセールが重要な施策の1つとなっている。セールを実施することで、マーケットにおける対象アプリの注目度を大幅に高め、ダウンロード数を増やすことができるからだ。効果的にセール施策をすることが、アプリの宣伝にもつながる。
セールがランキングに大きな影響を与える例はいくつか見られる。最近であればApp Storeにおいて、「Block Fortress」というゲームアプリが、価格を170円から85円に割り引く期間限定のセールを実施(写真1)。これにより、数日前は「トップ有料」ランキングの上位50位にも入っていなかった順位が、執筆時点(4月16日)では2位へと急上昇している(写真2)。
とはいうものの、アプリはスーパーの商品などとは異なり在庫を抱えることがなく、処分セールを実施する必要もない。イベント要素がない限りセールを開催する要因は乏しい。そのため、どういったタイミングで、どのような内容のセールを実施するか、工夫が必要になるのも事実だ。
では一体、セールをうまく活用するにはどのような要素が求められてくるのだろうか。ダウンロード課金型アプリのセール事例を確認しながら、効果的なセールの展開方法を考えてみたい。