日立製作所は2012年5月、現地IT企業のイービーワークスを買収した。2012年9月末に「日立イービーワークス」と社名変更し、マレーシアや周辺国でのIT関連事業の中核を担う日立グループの企業として本格的な営業が始まった。買収の狙いや同社の強みなどについて、日立イービーワークスのタン・スアン・フォン グループCEOと八木敬之シニアバイスプレジデントに聞いた。

(聞き手は宗像 誠之=日経コンピュータ


イービーワークスとはどのような企業なのか?

写真10●日立イービーワークスのタン・スアン・フォン グループCEO(右)、同社の八木敬之シニアバイスプレジデント(左)
写真10●日立イービーワークスのタン・スアン・フォン グループCEO(右)、同社の八木敬之シニアバイスプレジデント(左)

タン:14年前に創業した、金融分野に強みを持つIT企業だ。具体的には、ネットバンキングやキャッシュ管理、債券管理などのソリューションを提供している(写真11)。

 社員数は300人程度の企業だが、マレーシアだけでなくシンガポール、タイ、インドネシアの大手銀行が軒並み、ネットバンキングなどのソリューションで我々の顧客となっている実績がある。

 金融関連のパッケージソフトの販売や、付随するカスタマイズ作業の受注により、業績も順調に伸ばしてきた。

写真11●日立イービーワークスが現地の大手銀行に提供しているネットバンキングのソリューション
写真11●日立イービーワークスが現地の大手銀行に提供しているネットバンキングのソリューション
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