KDDIはマレーシアでは自前のデータセンター(DC)設備を持たず、現地DC業者との提携を通じてDCサービスを展開する戦略を取る。マレーシアのDC事業での協業先が、現地DC大手のAIMSだ。KDDIマレーシアの井深円社長や、提携先のAIMSのキーパーソンに、マレーシアのDC市場や競争状況について聞いた。

(聞き手は宗像 誠之=日経コンピュータ


KDDIが提携しているAIMSとはどういう企業なのか?

写真5●KDDIマレーシアの井深円 社長(左)、AIMSのロイド・リー セールス部門VP(中央)、AIMSのロン・サム クライアントマネジャー(右)
写真5●KDDIマレーシアの井深円 社長(左)、AIMSのロイド・リー セールス部門VP(中央)、AIMSのロン・サム クライアントマネジャー(右)

リー:民間通信会社大手の「タイム」グループのDC事業部門がAIMSだ。クアラルンプール市内と、サイバージャヤでDCサービスを展開している(写真6、次ページの写真7)。マレーシアで合計3カ所存在するインターネット相互接続点(IX)の一つを運用しているため、通信環境に優れたDCサービスを提供できる点が主な強みだ。

 海外ケーブルが数多く陸揚げされているシンガポールに比べると、通信料金はやや割高ではあるが、電力や土地代、人件費が安いためことがマレーシアのDCの特徴。国内でのDC需要だけでなく、シンガポールの代替としてマレーシアのDCを使ってもらえるように今後は海外へのアピールにも力を入れたい。

写真6●AIMSがサイバージャヤに開設した新データセンター
写真6●AIMSがサイバージャヤに開設した新データセンター
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