問題

問63 ASPとは、どのようなサービスを提供する事業者か。

ア 顧客のサーバや通信機器を設置するために、事業者が所有する高速回線や耐震設備が整った施設を提供するサービス
イ 顧客の組織内部で行われていた総務、人事、経理、給与計算などの業務を外部の事業者が一括して請け負うサービス
ウ 事業者が所有するサーバの一部を顧客に貸し出し、顧客が自社のサーバとして利用するサービス
エ 汎用的なアプリケーションシステムの機能をネットワーク経由で複数の顧客に提供するサービス

解説と解答

 ASP(Application Service Provider)とは、インターネット等のネットワークを通じて、アプリケーションソフトウェアやそれに付随するサービスを顧客に提供するビジネスモデル、もしくはその事業者のことです。
 したがって、正解はエです。

 似た用語にSaaS(Software as a Service)があります。ネットワークを介してアプリケーションサービスを提供するという点では同様であり、明確な違いはないといっていいでしょう。一般的にはASPはシングルテナント、つまりユーザごとにシステム環境が構築されているのに対し、SaaSはマルチテナント、つまり複数のユーザが環境を共有する点が異なるとされています。

 さらに近年では、これらよりもさらに包括的な概念であるクラウド・コンピューティングという用語に置き換わりつつあります。クラウド・コンピューティングという場合は、アプリケーションだけでなく、ストレージやサーバ、ミドルウェア、開発基盤といった領域までサービスとして提供します。(問15参照)

ア ハウジングサービスに関する記述です。
イ アウトソーシングに関する記述です。
ウ ホスティングサービスに関する記述です。

城田 比佐子(しろた・ひさこ)
アイティ・アシストのインストラクター(プロスタッフ)。著書に『3週間完全マスター 基本情報技術者 2012年版』『3週間完全マスター 応用情報技術者 2012年版』などがある。