iPhone 4とiPhone 4Sのメイン基板を取り出して重ねてみると、やはりiPhone 4Sの基板の方が幅が大きかった。よく見ると、基板の幅が広がった部分にはアンテナ線が追加されていた。電磁雑音対策用の金属製カバーで固定され、基板に沿うように線が伸びていた。
アンテナ線を取り外してみると、途中に金属製の端子が設けられており、その部分で金属製カバーに接地していた。iPhone 4には、アンテナ設計が原因で「持ち方によって受信感度が悪くなる場合がある」という課題が指摘されていた。この対策ではないかと考えられる。
実際には、内部のアンテナ線は、日本では発売されなかったCDMA版iPhone 4から追加されていたようだ(iFixit社による分解記事)。iPhone 4Sの基板の形は、CDMA版iPhone 4の基板によく似ている。大型化されたiPhone 4Sの新型バイブレータも、CDMA版iPhone 4から導入されたもののようだ。CDMA版iPhone 4とiPhone 4Sの基板の下部は、このバイブレータを避けるように円状に切り取られる形状になっている。