ドコモマーケットでは、NTTドコモがiアプリへの課金の仕組みとして「ケータイ払い」を提供している。課金には、ストア課金とアプリ内課金の2種類がある。さらに、それぞれについて月額課金と個別課金の2種類を用意している。実際の料金回収は、NTTドコモが徴収代行する。徴収された利用料は、徴収手数料を引いた分がiアプリの提供者に支払われる。月額課金は、一度iアプリをダウンロードすると、毎月決まった日に月額利用料が発生する。個別課金は、ユーザーがサービスを利用したいと思ったときに、サービスあたりの利用料を課金するものである。
ストア課金は、ドコモマーケット側の仕様であり、iアプリからは直接制御できない。アプリ内課金は、NTTドコモからAPIが提供されており、対応したいiアプリから直接呼び出せるようになっている。課金結果は、NTTドコモが提供しているmarketBOXで確認できる。ちなみに、課金の上限額は、月額課金が525円/月で、個別課金は、5250円/回となっている。コンテンツ提供者への支払いは、ユーザーのコンテンツ購入月の翌々月15日頃に支払われる。売り上げのうち、80%がコンテンツ提供者に支払われる。
課金APIの概要
課金APIは、iアプリから課金に関する機能にアクセスするためのAPIである。課金APIを利用するには、課金APIのためのドコモマーケット(iモード)向け課金ライブラリを利用する必要がある。
課金ライブラリは、「ドコモマーケット向けiアプリの開発環境を構築」の回で紹介したとおり、NTTドコモのWebサイトから無償でダウンロードできる。iアプリ開発環境にそのライブラリを組み込んでiアプリから呼び出す。課金APIを呼び出すと、途中でiアプリからWebに誘導され、ユーザー操作で課金処理をした後に、iアプリ起動リンクをクリックすることでiアプリに戻る仕様となっている(図1)。