横浜市開港記念会館で2011年2月4日、「アンドロイド・タブレットとデジタルサイネージへの応用」と題するイベントが開催された。日本Androidの会 横浜支部や岩崎学園 情報科学専門学校、東京都市大学 上野研究室、慶應義塾大学 安村研究室など、横浜近辺でAndroidに取り組む団体が集まった。

 イベントを主催したのは「横浜ストリーム」。横浜地域情報化推進協議会が総務省の「ICTふるさと元気事業」として進めている、デジタルサイネージなどユビキタスメディアを使い地域の情報を地域の住民が自ら発信する潮流を作ろうというプロジェクトである。

写真●横浜ストリームの杉浦裕樹氏。横浜の地域ニュースを発信するWebサイト「ヨコハマ経済新聞 」の編集長でもある
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「2011年はAndroidタブレットの年」、日本Androidの会 丸山会長

 最初の講演は、日本Androidの会 会長 丸山不二夫氏による「アンドロイド・タブレットの動向」。丸山氏は「2010年はiPadの年だったが、2011年はAndroidタブレットの年になる」と予想する。2011年1月に米国で開催された「2011 International CES」では、東芝やパナソニック、米Dell、米Motorolaなどの、数十機種とも言われるAndroidタブレットが展示された(関連記事)。

 次のAndroidのメジャーバージョンとなるAndroid 3.0(開発コード名:Honeycomb)では、タブレット向けの機能が大幅に強化されている。タブレット向けのホーム画面やアプリケーション切り替え、動画や書籍を3次元表示のユーザーインタフェースで一覧できる機能など、大きな画面を有効に使いユーザビリティを高めている(関連記事)。

写真●日本Androidの会 会長 丸山不二夫氏
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中国のAndroidタブレット事情

 続いて上海Androidの会 会長 中尾貴光氏が「中国におけるAndroidタブレットの動向」と題して講演した。中尾氏は、中国で続々と製品化されているAndroidタブレットを紹介した。「Lenovo LePad、Malata、HuaweiのIDEOS、ZTEのLight V9、aigo E700。紹介しきれないくらいいっぱいある」(中尾氏)。また、かつて中国製タブレットと言えば価格は安いが性能も低いというイメージがあったが、高性能な製品が増えてきているという。

写真●上海Androidの会 会長 中尾貴光氏
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タブレットとARとサイネージ

 「AR技術を活用したタブレットPCとデジタルサイネージの連携について」と題し講演したのはNEC 金融サービスソリューション事業部事業企画部 古谷王一氏。NECはAndroidタブレット「LifeTouch」を、企業向けにデジタルサイネージなどの端末として提供している(関連記事)。NECは、CESでは、2つのディスプレイを備える折りたたみ型の「LT-W」などを展示した(関連記事)。NECのイベントiEXPOでは、マーカーを撮影するとポイントがたまるAR(拡張現実)スタンプラリーの端末として「LifeTouch」を使用した。

写真●NEC 古谷王一氏
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