画面1●AWS Management ConsoleでWindows Serverの仮想マシンを生成
画面1●AWS Management ConsoleでWindows Serverの仮想マシンを生成
「AMIs」メニューからWindows版の仮想マシン・イメージを選択後「Launch」ボタンを押すだけ。
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 仮想マシンを時間貸しするAmazon EC2では,Windows Server 2003が使える(画面1)。Amazon Web Serivices(AWS)エバンジェリストのJeff Barr氏によると,今のところ「用途の多くはデスクトップ・マシンの置き換え」なのだという。実際,どんなものなのだろうか。日本語化までを試してみた。

 まず準備として,既にAmazon EC2を利用しているユーザーでなければAWSのサイトでアカウントを取得する必要がある。決済はクレジット・カードのみ。法人利用では請求書の発行サービスが欲しいところだが,準備中とのことだ。

 取得後,Webベースの管理コンソール「AWS Management Console」やFirefoxプラグインの「Elasticfox」を使って仮想マシンを起動する。以前はコマンドライン・ツールのインストールが必要だったが,今はWebブラウザからサッと利用できる。以降はAWS Management Consoleを前提に話を進める。

Windows Server 2003英語版にリモート・デスクトップ

画面2●英語版Windows Server 2003 R2 Datacenter Edition SP2のシステム・プロパティ
画面2●英語版Windows Server 2003 R2 Datacenter Edition SP2のシステム・プロパティ
1時間0.1ドルで使えるsmallインスタンスの仮想マシンを利用。
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 仮想マシン起動後は,RDPクライアントの「リモート・デスクトップ」などを使ってリモート操作する(画面2)。その前に2点,準備としてポート開放とパスワード取得が必要だ。デフォルトではRDPの待ち受けポートとなるTCPの3389番が閉じているので,「Security Groups」メニューを選んで3389番をアクセス可能な設定に変更する。「Instance」メニューの「More Actions」から「Get Windows Password」を実行し,そのインスタンスに自動で割り当てられたAdministratorパスワードを使ってログオンする。

 準備が終わったら,RDPクライアントを起動して公開DNS名をアクセス先に入力してログオンする。英語版のWindows Server 2003のログオン画面が出るはずだ。

まずは表示の日本語化から

 続いて日本語フォント/IMEを追加する。仮想マシン内のWindowsでコントロールパネルを開き,「Regional and Language Options」で「Language」タブを選択。「Install files for East Asian languages」をチェックして日本語関連のファイルをインストールする(画面3)。

 ここでWindows Server 2003のCDが必要になる。Amazonが外付けハードディスクに相当する「EBS」のスナップショット・イメージとして用意しているので,AWS Management Consoleの「Volumes」メニューを選択し,「Create Volume」の際に「Snapshot」のプルダウン・メニューでWindows Server 2003を選ぶ(画面4)。あとは作成したEBSボリュームを「Attach Volume」ボタンで利用中のWindowsインスタンスにひもづける。このドライブのDisc1フォルダ内のi386フォルダを指定し,日本語環境をインストールする。

画面3●コントロール・パネルで日本語関連のファイルを追加
画面3●コントロール・パネルで日本語関連のファイルを追加
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画面4●Windows Server 2003 R2のインストールCDを収めた仮想ハードディスク(EBS)を作成
画面4●Windows Server 2003 R2のインストールCDを収めた仮想ハードディスク(EBS)を作成
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