インターネットの普及に伴い,ユーザーがWebブラウザを使う時間は着実に増えてきた。そのときにユーザーが使うWebブラウザとしては,米Microsoftが提供する「Internet Explorer(IE)」が,FirefoxやGoogle Chromeといったライバルの激しい攻勢を受けながらも,相変わらず圧倒的なシェアを誇っている。だが,そのIEの中でもユーザーが使っているIEは必ずしも同じではない。間もなく最新版IE 8が登場するというのに,相変わらずIE 6を使い続けている人が多いのだ。

Take1:ノルウェー企業が「IE 6」の使用停止キャンペーンを開始

 ノルウェーのオークション・サイト「FINN.no」は2009年2月第3週,時代後れのWebブラウザ「IE 6」から現代的な進んだ「IE 7」や「Mozilla Firefox」への移行を呼びかけるキャンペーンを始めた。

 FINNによると,IE 6は今も「Windows XP」に搭載されているが,リリースから7年以上たち,すっかり時代に取り残されているという。それなのに,いまだIE 6を使っている企業が多いため,FINNはWebサイトをIE 6に合わせる修正作業をやめられないでいる。

 筆者は当然FINNのキャンペーンを支持する。IE 6は明らかに古臭いうえ,危険性が高く機能不足のこうしたWebブラウザを使うなど愚かな行為である。

 筆者のお薦めは,現在使用中のFirefoxだ。ただし,次期Webブラウザ「IE 8」も悪くないだろう。いずれにしろ,IE 6以外なら大抵は大丈夫だ。

Take2:教育機関向けオンライン・サービスで「Outlook」機能を提供

 米Microsoftは2009年2月第3週,同社のメッセージング・サーバー「Exchange Server」用Webインタフェース「Outlook Web Access(OWA)」の機能を提供する教育機関向けサービス「Outlook Live」を密かに開始した。

 Outlook Liveは,以前から存在する次世代統合コミュニケーション開発研究プログラム「Exchange Labs」の新名称に過ぎない。だが,IE以外のWebブラウザに対応するといった新機能も追加した。これは世界各地の教育機関向けに同社のオンライン・サービスを提供する多彩な取り組み「Live@edu」の一環として展開している(関連記事:「Exchange 14」ではOWAの全機能がFirefoxやSafariから利用可能にMicrosoft,教育機関向けオンライン・サービス「Live@edu」の電子メール機能を強化)。

 Outlook Liveはメール・サービス「Hotmail」の代替サービスであり,教育機関は10Gバイトのメール保存領域,コラボレーション用作業領域,カスタマイズ可能なユーザー・インタフェースが利用できる。利用するにあたって広告は入らない。学生は,卒業後もメール・アドレスを使い続けられる。最大のメリットは,K-12(幼稚園から高校まで)とそれ以降の教育機関が無料で利用できる点だ。

 Hotmailの代わりとしてExchange用メールボックスが使えるようになり,Live@eduの人気はさらに高まるだろう。詳しくは,同社のブログ「TechNet Edge」の投稿記事(英文)を読んでいただきたい。