1960 年生まれ,独身フリー・プログラマの生態とは? 日経ソフトウエアの人気連載「フリー・プログラマの華麗な生活」からより抜きの記事をお送りします。2001年上旬の連載開始当初から,現在に至るまでの生活を振り返って,週1回のペースで公開していく予定です。プログラミングに興味がある人もない人も,フリー・プログラマを目指している人もそうでない人も,“華麗”とはほど遠い,フリー・プログラマの生活をちょっと覗いてみませんか。

 新入社員の皆さんも,そうでない方もこんにちは。今回は前回に引き続き,ちょっとわかりにくい業界用語について説明します。

エラー

 システムの利用者から見て,自分の意に沿わない動作のこと。もし,あなたが開発した社内システムの利用者から「エラーが起こりました」と言われたとしても,自分に何か問題があったのかとそわそわしてしまうのは,あまりに悲観主義である。それは,あらかじめ予期していた状況をプログラムが検出しただけなのかもしれないし,利用者が勝手に「この動作はおかしいぞ。腑に落ちない」と感じただけなのかもしれない。

 しかし,こういった初期の切り分けができないからといって利用者を責めてはいけない。もしこれがコンシューマ向けのシステムだとしたら,「動かないぞ,ボケ」とか「ぜんぜん使い物にならない」といった辛らつなメールが届いてそれっきりということだってあり得る。それを考えれば,問題点を報告するばかりでなく,こちらの調査にまで応じてくれる利用者というのはとてもありがたい存在だと感謝すべきである。…少なくとも表面上は。

文字化け

 「エラー」の現象の一種で,利用者から見て意味のわからない文字が表示されている状態を指す。大抵の場合,利用者からは「文字化けが発生しました」としか報告されないのが特徴。画像ファイルのようなバイナリ・データをテキストとして表示してしまったのか,ブラウザの表示エンコーディングがEUC-JPになっているためシフトJISのテキストを正しく表示できないだけなのか,バックスラッシュをはじめとする特別な文字の付近だけで問題が発生しているのか,などを一切教えてもらえないのがドキドキ感をそそる。ごくたまに,英語のエラー・メッセージを文字化けと言ってくる人もいるので要注意だ。

機種依存文字

 「機種依存文字を使うな」という警告を読んだ私の知人いわく「機種といったって,この世の中にはWindowsとそれ以外の2種類しかないじゃないか。いったい何が悪いんだ?」。この道10年以上の,一通り知り尽くした彼が言うと妙に重みを感じるから不思議である。