写真1 CentOS 5 Liveのデスクトップ画面
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写真2 CentOS 5 Liveでは日本語環境が利用できない
写真2 CentOS 5 Liveでは日本語環境が利用できない
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写真3 CentOS 5 Liveのブート画面。[Enter]を入力すると起動が開始される。
写真3 CentOS 5 Liveのブート画面。[Enter]を入力すると起動が開始される。
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写真4 起動時の設定画面。ブート画面で「m」と入力すると,言語やキーボード配列の設定が行える。
写真4 起動時の設定画面。ブート画面で「m」と入力すると,言語やキーボード配列の設定が行える。
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写真5 ログイン画面。そのまま15秒待つと自動ログインする。
写真5 ログイン画面。そのまま15秒待つと自動ログインする。
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 日経Linux2007年9月号の付録DVDには,7種類もの「ライブCD版Linux」(1CD Linuxともいいます)を収録しています。収録したライブCDの中からいくつかをピックアップして,その特徴と簡単な使い方を紹介します。

 CentOSは,「Red Hat Enterprise Linux」(RHEL)互換のLinuxディストリビューションです。RHELは,米Red Hat社が開発および販売をしている企業向けLinuxディストリビューションです。

 CentOSは,Red Hat社が公開しているソース・コードを利用して開発されています。ロゴなどのRed Hat社の知的財産権に関するものは削除されています。機能的にはRHELと同様な上,無償で提供されているため,企業ユーザーからも注目を集めています。

 2007年7月10日には,最新のCentOS 5.0をベースに作成されたLiveCD版「CentOS 5.0 LiveCD」が公開されました(写真1:関連記事「RedHat互換のLinuxディストリビューション「CentOS」のLiveCD版が登場」)。CentOS 5.0 LiveCDは,CDから起動することができるCentOSです。

 CentOS 5.0 LiveCDでは,統合デスクトップ環境にGNOMEが利用されています。また,CentOSで利用可能な設定ツールを用いて各種設定を行うことも可能です。また,Webブラウザの「Firefox」,メール・クライアントの「Thunderbird」,オフィス・ソフトの「OpenOffice.org」,マルチメディア・プレーヤの「Totem」,CD/DVDライターの「K3b」といった,主にクライアント用途で使うアプリケーションが豊富に含まれています。さらに,管理ツールも標準で搭載しているのが特徴です。例えば,パーティションを操作できる「QTParted」,高機能なポート・スキャン・ツールの「Nmap」,NICの状態やPing,tracwrouteを実行などができる「Network Tools」などです。

 ただし,いくつか不便な点もあります。まず,日本語環境が標準で搭載されていません。そのため,日本語の表示や入力はできません(写真2)。また,日本語キーボードのキー配列の設定が含まれていないため,英語キーボードの配列で入力する必要があります。

 CentOS 5.0 LiveCDを起動するには,起動CD-ROMをドライブにセットして,そこからパソコンを再起動します。すると,ブート画面が表示されます(写真3)。ここで,[Enter]キーを押すとCentOSの起動が始まります。また,「m」と入力すると,表示言語やキーボードの配列などを設定できます(写真4)。

 起動が完了すると,ログイン画面が表示されます(写真5)。このまま何もせずに15秒待つと自動的にログインが行われます。デスクトップが表示されたら,CentOS 5.0 LiveCDを利用可能です。

 また,管理ツールを起動する際や「su」コマンドで管理者権限を得る際にはパスワードが必要になります。この場合はパスワードに「12qwaszx」と入力すると管理者になることができます。