中堅・中小企業の業務アプリ利用実態(10)
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| 図1●CRMパッケージの製品別シェア(Nは有効回答数) |
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| 図2●CRMパッケージの導入予定シェア(Nは有効回答数) |
CRMを厳密に定義すれば,「顧客満足度 (CS :カスタマ・サティスファクション)向上に軸足を置いて,営業,販売,マーケティングなどの企業経営全面にわたるIT情報を有機的・リアルタイムに連携,活用する戦略的情報システムのコンセプト」ということになるだろう。いわゆる「フロントオフィス」と呼ばれる,顧客に直接接する営業マンやサービスなどを支援するシステムと同義である。現状では,営業マンへの支援ツール,顧客対応のヘルプデスクや客先でのモバイル・コンピューティング・ツールなどが,顧客データベースに基づいて独自に構築されることが多い。
最近では,このフロントオフィスのCRMシステムを「バックオフィス」,つまり財務・会計,販売管理,在庫管理などの基幹業務とリンクさせて,企業戦略のためにデータ分析・解析する機能も提供されつつある。
このCRMと密接につながるソリューションが,電話とコンピュータを連動させた顧客へのアプローチを支援するCTIということになる。
CTIのアプリケーションを導入しているユーザーのうち,「パッケージ」を利用している比率は66.7%,「自社製オーダーシステム」を利用している比率は33.3%となっている(図3)。パッケージ製品のシェアは,トップが「SMILEαCTI」の20.8%,2位が「View工房/CS」の16.7%,3位が「Siebel Call Center」の12.5%となっている。
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| 図3●CTIパッケージの製品別シェア(Nは有効回答数) |
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| 図4●CTIパッケージの導入予定シェア(Nは有効回答数) |
これからの営業活動では,新規見込み客へのダイレクトな営業活動のほかに,既存顧客のリピート・オーダーを促すための「プッシュ型営業活動」が欠かせない。既存顧客のCSを向上させる営業・サポート活動の重要性を考えると,CRMやCTIといったアプリケーションの潜在ニーズを否定することは出来ない。だが,中堅・中小企業の多くが「企業戦略の特効薬的な効果」を期待している現状では,CRMやCTIのアプリケーションが単独で普及することは難しいだろう。むしろ「必要な要素」として,バックオフィスの基幹システムと融合していく可能性が強いだろう。
次回は,CRM,CTIに続いて,新しいITアプリケーションであるDWH(データ・ウエアハウス),ナレッジマネジメントを取り上げる。
なお回答企業プロフィールなどの調査概要については,こちらをご覧ください。
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■伊嶋 謙二 (いしま けんじ) 【略歴】 ノークリサーチ代表。大手市場調査会社を経て98年に独立し,ノークリサーチを設立。IT市場に特化した調査,コンサルティングを展開。特に中堅・中小企業市場の分析を得意としている。 |