日経マーケット・アクセスが企業の情報システム担当者を対象に行った調査で,2006年9月の「IT予算執行率INDEX」を回答者の企業規模(下記注釈参照)ごとに比較した。

 「300人未満」の小規模ユーザーは平均-3.3%,「1000人以上」の大規模ユーザーは-4.1%で,ともにわずかながら全体平均(-4.5%)より予算未達率が小さい。特に「1000人以上」の大規模ユーザーは,内訳を見ると回答者の約4分の1(24%)が予算超過となっている。ただし予算未達側も26%と高く,回答が両極に分かれた格好だ。

 これに対して「300人以上~1000人未満」の中規模ユーザー(平均-8.5%)は,内訳を見ると約3割が予算未達,約1割が予算超過で,大きく予算未達側に偏った。

◆注  調査実施時期は10月上旬~中旬,調査全体の有効回答は2283件,うち情報システム担当者の有効回答は513件。
 本文中の「予算執行率INDEX(平均の予算執行率)」は,選択式回答の「50%超の未達」を-65%,「20%~50%の未達」を-35%,「10%~20%の未達」を-15%,「10%未満の未達~10%未満の超過(ほぼ予算通り執行)」を0%,「10%~20%の超過」を+15%,「20%~50%の超過」を+35%,「50%超の超過」を+65%に換算して加重平均した。
 「企業規模」は,「回答者が担当・関与する情報システムを利用している就業者数(従業員,パート/アルバイト,派遣就業者を含む)」について聞いたものである。

図●2006年9月の企業規模別IT予算執行率