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PLCって何だろう?---プロローグ
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| 図1●PLCの使い方と技術のポイント PLCの使い方は大きく5通りある。ただし,日本では屋内の利用のみ許可されている。すでに引いてある電気配線を使えるのはメリットだが,電気配線を使うことでデメリットも生じる。[画像のクリックで拡大表示] |
一つめがホーム・ネットワークだ。複数のパソコンをつなぐ家庭内LANとして使うだけでなく,テレビとハードディスク・レコーダの間で高品質な画像をやりとりするといった場面で使える。
二つめの使い方は部屋間をつなぐ伝送路。各部屋では無線LANを使い,電波が届きにくい部屋間はPLCを使うことで無線LANを補完する。
三つめの使い方は電気製品や住宅設備のコントロール。センサーと組み合わせて照明やエアコンなどの設備機器を制御するために使う。
これまでも,10k〜450kHzの帯域を使うPLCは設備のコントロール用として利用できた*2。しかし速度の遅さがネックになり,あまり使われていないのが実情だ*3。
四つめの使い方は,建物までの通信回線である。近くの電柱から建物の中に引き込むブロードバンドのアクセス回線として使う。光ファイバを建物に引き込むには工事が必要だが,電力線を使えば引き込みの工事はいらない。ただし,国内ではPLCの利用が屋内限定なので,この使い方はできない*4。
五つめは,建物内の通信回線。集合住宅やオフィスの電気室から,各戸/各フロアまでの通信回線として電力線を使う*5。
PLCの基本は,データを電力線で運ぶということ。そのためには,データを電力線に載せるためのPLCモデムが必要になる。PLCを知るには,まずPLCモデムのしくみを理解しなければならない。そこで,続くPart1では,PLCモデムの内部とPLCの伝送技術を詳しく見ていく。
手軽でわかりやすい半面,PLCは電力線を使うが故の問題を抱えている。電力線はそもそもデータ伝送に使うことを想定したケーブルではないので,PLCモデムの信号を流すと電力線から電磁波が漏れ出し,他の無線通信のノイズになるのだ。
PLCを実用化するには,このノイズを抑えることが不可欠。そこでPart2では,電磁波が漏えいするしくみや対策技術,PLCの規制が緩和されるまでの経緯について,じっくり見ていこう。