2005年9月中間期決算の業績からは、ITサービス業界の業況回復と、特に中堅以下のソリューションプロバイダの好調さが見て取れる。収益力(売上高営業利益率)の高さでは、オービック、サイバネットシステムが前年度と同じ1位、2位を占めた。同率2位の日本システムディベロップメント、5位の野村総研、6位のビック東海は収益力上位10社の常連だ。
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表2●売上高営業利益率の高い企業20社 |
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表3●2006年3月期売上高予想の伸び率が高い企業20社 |
全体的には、オービックや野村総研、セゾン情報システムズといった、利益率が高い自社製パッケージを持つ企業は相変わらず強い。
通期売上高の伸び率では、2005年3月期の売上高が100億円以上の企業のうち、18社が2ケタ成長を見込む(表3[拡大表示])。前年度とほぼ同じ水準だが、伸び率が40%超の企業は前年度が1社だったのに対して、住商情報システムやネクストコムが大規模合併を行ったこともあり今期は5社と一気に増えている。ネクストコムは通期売上高でも初めて上位30社に食い込む。
一方、通期売上高が10%以上落ち込む企業は前年度は7社だったのが、今期は4社に減った。4社にはCSKと日立ソフトウェアエンジニアリングが含まれている。日立ソフトもCSKと同様、「事業モデルを大規模に変革するための一時的なもの」(UBS証券の佐藤シニアアナリスト)で、実質的な不振企業は2社。この点からもITサービス業の業況回復が見て取れる。