2013年の国内ITサービス市場は前年比1.7％増の5兆75億円で、2年連続プラス成長になる見通しだとIDC Japanが発表した。2012年に4年ぶりのプラス成長に転じた同市場は、2012年末から2013年初頭にかけていったん成長が鈍化した。だが、2013年第2四半期以降、再び高い成長率を記録している。

出所：IDC Japan（2014年2月18日）

　2014年以降も、緩やかながらプラス成長が続く。2013～2018年の年平均成長率は1.3％で、2018年の市場規模は5兆3442億円に達する。

出所：IDC Japan（2014年2月18日）
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　2014年以降は、消費増税による企業業績やIT支出への影響が懸念されるものの、金融機関でのシステム統合やマイナンバー制度などへの大型投資によって成長が続く。ただし、こうした案件は他の投資案件を抑制／先延ばしして行われると考えられること、またシステム開発の効率化や運用の自動化、ホスティングやIaaS（インフラストラクチャー・アズ・ア・サービス）の価格下落といった市場の構造的な変化により、成長率は低くとどまりそうだ。

　こうした中でベンダーが勝ち残るには、サービス提供先を従来の情報システム部門中心から事業部門やマーケティング部門に変えていくことや、クラウド、ビッグデータなどの「第3のプラットフォーム」を使った新たなビジネスサービスを提供することも必要だとIDCは指摘している。