企業でのモバイル利用で先端を行くのは中国と米国──。こんな調査結果をシトリックス・システムズ・ジャパンが発表した。世界17カ国でIT関連マネジャー1700人を対象に実施した調査によると、中国では69%、米国では63%が「場所や端末の制約なしに仕事ができる」と回答。世界平均の43%に比べて群を抜いて高かった。「場所や端末の制約なしに仕事ができ、それを全面的に奨励している」点でも、中国と米国はともに48%で、世界平均の29%を大きく上回った。日本はそれぞれ31%、22%と、いずれも平均を下回った。

モバイルへの理解と奨励度合い
モバイルへの理解と奨励度合い

 モバイル戦略を推進する際の障壁を世界の企業に尋ねたところ、最も多かったのは「新しいデバイスやクライアントのセキュリティ管理が欠如」で38%が挙げた。「レガシーシステムがモバイル分野に適していない」(37%)が続く。

モバイル導入に当たっての障害(複数回答)
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 このほか「多様なモバイルOSのサポートで苦労」(36%)、「多様なモバイルアプリケーションのサポートで苦労」(35%)、「デバイスの種類の増加へのサポートで苦労」(33%)など、様々なモバイル環境をサポートする必要がある点への懸念も浮かび上がった。「モバイルをいかに実施すべきかという戦略が欠如」(25%)など、ポリシーや戦略の欠如に対して不安を抱える回答も目立った。