IT資産管理ソリューションの市場規模推移と予測
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 2013年度におけるIT資産管理ソリューションの市場規模は311億円と矢野経済研究所が予測している。内訳は、IT資産管理ツール市場が前年度比12.7%増の240億円、モバイルデバイス管理(MDM)が同60.9%増の71億円。2015年度にはそれぞれ275億円、121億円に拡大し、市場規模は約400億円に達するとみている。

 MDM市場の伸びが著しい背景には、スマートフォンやタブレットなどの利用が拡大するなか、セキュリティ対策の観点からデバイス導入時にMDMもセットで採用する形態が一般化していることが挙げられる。以前から部門限定でスマホを業務利用していた企業が導入台数を拡大している、タブレットの法人利用が増えている、といった要因もあるという。

 IT資産管理ツールの市場は、Windows XP搭載PCのリプレース対応やソフトウエアライセンスの監査対応を契機に需要が高まっているとする。今までIT資産管理ツールを利用していなかった中堅中小企業が導入しつつあるほか、今後は運輸・倉庫やコールセンター、教育関連など、導入が進んでいなかった業種での浸透が見込まれる。さらに、スマホの業務利用台数が増加し、PCとモバイルデバイスを一元管理するニーズが高まることも、市場が堅調に伸び続ける一因になると予想する。