IT部門の役割(1)---進化したテクノロジーを武器に、ビジネスに貢献せよで述べたように、IT部門は、業務システムを単に維持するのではなく、テクノロジーを武器にビジネスに貢献する必要がある。しかし、「急にそんなことを言われても何から手を付ければいいか分からない」という人も多いだろう。

「未来の日」を作って、あるべき姿を自由に考える

 そこでおすすめしたいのが、月に一度、「未来の日」を作ることだ。その日は、日々の業務のことは一切考えずに、未来のことだけを考える。「ビジネスに貢献するためには、何をしなければならないのか」を考えるのだ。とにかく、まずは考えることが大切である。

 大事なのは、誰も考えたことがない「ビッグアイディア」だ。頭にブレーキをかけずに、脳を解放して、今までと違うことを考えてみてほしい。

 これまでのIT部門は、業務システムの維持とコスト削減のための「我慢大会」だった。実際、2012年8月にガートナーが実施した調査でも、自社のインフラ戦略は「業務の維持が中心」または「コスト削減が中心」と答えた割合は、56%にも上る。

図●日本のITインフラ組織の状況
出典:ガートナー/調査:2012年8月、日本、n=515
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 業務が止まったら怒られるし、お金は使えない。これでは、仕事はつまらないだろう。だが、進化したテクノロジーを使えば、IT部門の仕事を「ワクワクする、面白い仕事」に変えることができる。テクノロジーを武器にできる今こそ、チャンスだ。「どうせできない」と考えるのではなく、業務やしがらみ、しきたりを離れて、ワクワクすることを考えてみてほしい。

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