図●国内企業向けIT市場 地域別前年比成長率予測: 2012年~2016年 出典:IDC Japan(2013年3月)
図●国内企業向けIT市場 地域別前年比成長率予測: 2012年~2016年 出典:IDC Japan(2013年3月)
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 IDC Japanは2013年3月11日、国内企業向けIT市場の2013年~2016年の地域別予測を発表した。2013年の同市場はプラス成長を維持するものの、前年比成長率0.5%と低い成長率にとどまり、市場規模は9兆8390億円になるとIDCでは予測している。

 2013年の同市場を地域別に見ると、北海道/東北地方、関東地方でプラス成長が見込まれるという。北海道/東北地方では復興が本格化しているほか、大手企業の拠点の設置が増えていることから、IT支出が前年比成長率1.7%と拡大。また、関東地方では製造、サービスなどが減速するものの、大手金融機関、情報サービス業で積極的なIT支出が継続することから、IT支出は前年比1.3%拡大するという。

 一方、これまでIT支出が堅調に推移していた近畿地方では、大阪市などで再開発事業が継続しているものの、近畿地方に拠点を持つ大手製造業の業績悪化の影響が大きいことから、IT支出はマイナス0.1%になるとIDCは予測している。

 2014年は、ハードウェアの更新需要の谷間のため多くの地域でマイナス成長となり、本格的なIT支出の回復は各地域ともに2015年以降になるという。

 2015年以降は、各地域でプラス成長に回復するとIDCは予測。ただし、関東地方、近畿地方のIT支出は堅調に拡大するものの、その他の地域のIT支出は低い成長率にとどまり、二極化が進むとしている。