Greenplum DCA UAP Editionの外観
Greenplum DCA UAP Editionの外観
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 EMCジャパンの「Greenplum DCA UAP Edition」(EMC Greenplum Data Computing Appliance Unified Analytics Platform Edition)は、SQLによるDWH(データウエアハウス)と、Hadoopによる非構造化データの分析機能とを兼ね備えた、データベースサーバー専用機である。米EMCが買収した米Greenplumのソフトを中核に、サーバー機やストレージ機器とともにラック型のアプライアンスとして製品化した。

 既存のDWHアプライアンス「Greenplum DCA」に対して、性能を約145%向上させるとともに、用途をDWH専用から非構造化データの分析を含めた汎用向けへと拡大した。性能については、データロード性能を60%向上させ、1ラック構成時に1時間当たり16Tバイトをロードできるようにした。データ検索性能については、多重ワークロードに対して145%性能を向上させたとしている。

 搭載するソフトウエアは、スケールアウト型のSQLデータベースエンジン「Greenplum Database」と、Hadoop互換エンジン「Greenplum HD」を中核とする。この上に、BI(ビジネスインテリジェンス)の分析フロントエンドやETL(抽出/変換/ロード)ソフトを追加してパッケージ化して提供することもできる。

 Greenplum Databaseの特徴は、サーバー機を並列に追加していくことでシステム全体の性能を拡張できるMPP(超並列処理)型のアーキテクチャを、汎用PCサーバーで実現している点である。一方、Greenplum HDの特徴は、Hadoopとのアプリケーション互換性(Javaインタフェース)を保ちつつ、ファイルシステムをC/C++言語で書き直すなど、企業向けに性能や信頼性を高めたことである。

 プラットフォームとなるハードウエアは、PCサーバー、ストレージ、ネットワークスイッチなど、データベース専用機として動作させるための機器群を一式ラック型でパッケージ化している。ハードウエア構成や設定を最適化した状態で出荷するため、導入後の設定やチューニング作業が不要になるとしている。

Greenplum DCA UAP Editionの概要
提供形態アプライアンス
きょう体タイプラック型(1/4、1/2、フルラックなど)
用途DWH(データウエアハウス)とBIフロントエンド、Hadoopによる非構造化データ分析、など
搭載ソフトウエアGreenplum Database、Greenplum HD、など
価格(税別)クオーターラックモデル1ノードが、データ容量36Tバイト(圧縮時)で5000万円から
発表日2013年3月5日
出荷日2013年3月5日