米Pure Storageの「Pure Storage FlashArray FA-300」は、HDD互換SSDの採用で容量単価を抑えたフラッシュメモリーストレージである。SAN接続型の外付けブロックストレージアレイとして利用する。一般的なHDD/SSD兼用のストレージアレイと異なり、SSDのために専用に開発したストレージ管理ソフトを搭載している。
パリティデータの書き込みを抑制する独自のRAID構成(RAID 3D)などによって、SSDをより高い性能で利用できるようにしている。そのうえで、SSDのランダムI/O性能を生かしたインライン重複排除(単位は512バイト)や、シンプロビジョニング(容量仮想化)などの機能を提供する。
カタログ上の性能は、平均遅延時間(リクエストに対する応答時間)が1ミリ秒以下。IOPS(1秒当たりのI/O処理数)は、4Kバイトブロックの100%書き込みで10万IOPS、80%読み出しと20%書き込みの混在では20万IOPSである。
製品の構成要素は、SAN(ファイバチャネルまたはiSCSI)でサーバーと接続するコントローラ装置(2Uラックマウント)と、コントローラ装置からSASで接続するJBODタイプのストレージシェルフ(2Uラックマウント)の二つである。ストレージシェルフには、SAS/SATA接続の2.5型SSD(MLCタイプ)を24台搭載する。
モデルは二つある。下位の「FA-310」はシングルコントローラ構成、上位の「FA-320」はデュアルコントローラ構成(アクティブ-アクティブの高可用性構成、きょう体間はInfiniBand接続)である。いずれもストレージシェルフ1台を含み、搭載するSSDの物理容量の違いで2.75Tバイト、5Tバイト、11Tバイトの3種類を用意した。
モデル | FA-310 | FA-320 |
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コントローラ台数 | 1台 | 2台(アクティブ-アクティブのHA構成) |
ストレージシェルフ台数 | 1台(SSD×24台) | |
ストレージ容量 | ■物理容量(RAIDオーバーヘッドを含む):2.75T/5T/11Tバイト ■5分の1圧縮換算時:最大55Tバイト | |
RAID構成 | RAID 3D(SSD専用) | |
サーバー接続ポート | 最大12ポート。ファイバチャネル(8Gビット/秒)またはiSCSI(10Gビット/秒) | |
外形寸法 | ■コントローラ:2Uラックマウント、約20kg ■ストレージシェルフ:2Uラックマウント、約20kg | |
価格 | オープン。容量単価はインライン重複排除(5倍圧縮時)に1Gバイト当たり1000円台 | |
主なストレージ機能 | インライン重複排除、シンプロビジョニング | |
発表 | 2013年1月22日 | |
出荷開始 | 2013年1月22日 |