本連載の第2回目以降では、中小企業の業務に役立つクラウドサービスを紹介していく。
業務をいかにうまく回していくか。ここで外せないのが、情報伝達や掲示板など情報共有のための仕組みである。そこでこの第2回では、グループウエア系のクラウドサービスの特徴を紹介する。グループウエアは、掲示板、ファイル共有、伝言メモなど、社員同士の連絡や共同作業を支援するアプリケーション群である。
本稿ではグループウエア系のクラウドサービスを紹介するに当たって、
- グループウエア製品の市場調査でシェアが高い。
- 最低月額料金が一人当たり1000円以下。
- 無料の試用期間を設けている。
という条件を満たす、次の4つのサービスを選んだ。グーグルの「Google Apps for Business」、サイボウズの「サイボウズOffice on cybozu.com」、日本マイクロソフトの「Office 365」、ネオジャパンの「desknet's on Cloud powered by Amazon Web Services」(以下、desknet's AWS)である(表1)。
それでは、順を追って紹介していこう。
表1 主なグループウエア系クラウドサービスの一覧
サービス名 | Google Apps for Business | サイボウズ Office on cybozu.com | Office 365 | desknet's on Cloud powered by Amazon Web Services |
---|---|---|---|---|
提供企業名 | グーグル | サイボウズ | 日本マイクロソフト | ネオジャパン |
概要と特徴 | 個人向け市場で支持されている同社製クラウドサービスの企業版 | サイボウズが運営するクラウドサービス群。同社製グループウエアソフト「サイボウズOffice」がネット経由で利用できる | デスクトップ版Officeとの連携機能が売り。組織の規模や用途に応じて複数のプランがある | 同社製グループウエア「desknet's」シリーズをクラウド型で提供するサービス |
主なアプリケーション | メール(Gmail for Business)、カレンダー、ファイル共有(Googleドライブ)およびオフィスアプリ(Google ドキュメント)、情報共有用ポータルサイト作成(Google サイト)など | メール(メールサーバー機能はなし※3)、カレンダー、ドキュメント共有、掲示板、ワークフロー、ファイル共有、電話メモ、報告書、プロジェクト管理など | メールとカレンダー(Outlook Web App)、オフィス系アプリ(Office Web Apps)、コミュニケーションアプリのLync、ドキュメント共有(SharePoint Online)、Webサイト作成機能など | メール(メールサーバー機能はなし)、カレンダー、文書管理、掲示板、ワークフロー、伝言・所在、設備予約、回覧板、プロジェクト管理など |
料金体系※1 | 月額600円/ユーザーから※2 | 月額500円/ユーザーから | 月額600円/ユーザーから | 月額380円/ユーザー(標準プラン)から |
情報サイトのURL | 情報サイト | 情報サイト | 情報サイト | 情報サイト |
試用版申し込みURL | 申し込みページ | 申し込みページ | 申し込みページ | 申し込みページ※4 |
この先は日経クロステック Active会員の登録が必要です