キヤノンソフトウェアの「Web Aviator v1.1.0」は、Amazon Web Services(AWS)上で動作するクラウドアプリケーション開発環境である。基本的にはWeb画面のポイント&クリックという簡単な選択操作で、Webアプリケーションの開発、テスト、配備、管理を迅速に行えるのが特徴。
パソコンとスマートデバイスの両方で動くWebアプリケーションを同一開発ツールで開発できるほか、REST形式のWebサービスを使ってオンプレミスや他クラウドとの連携が可能。また、決裁処理を実現するワークフロー機能や、データベースに保存されている画像をWeb画面に表示する機能などを備える。
アプリケーション構築には、Webベースの開発ツール「Web Aviator Editor」を用いる。基本的には選択式のGUI操作により、「フォーム」「ロジック」「データアクセス」という三つの要素を定義することで、リレーショナルデータベースと連携するWebアプリケーションを開発する。
具体的には次のような操作になる。まず、フォーム定義では、表示する項目やボタン、画面遷移などを画面上に配置していく。この際、「サンプルデータ反映機能」を使えば、データベースのテストデータを実際に表示しながら画面レイアウトを設計できる。
データアクセス定義では、テキスト入力フィールドにSQL文を直接記述する。併せて「SQLテスト実行」機能を使えば、問い合わせ結果をその場で確認できる。
ロジック定義では、あらかじめ用意された「レコード操作」や「レコード検索」「条件分岐」「繰り返し」などの処理をビジュアル化した「タイル」を用いる。これらを組み合わせて画面上に配置することで、ボタンなどが押されたときに実行する業務処理ロジックを定義する。また、JavaScriptを直接記述することも可能。
これらで作成したものは「定義体」と呼ばれ、Webベースの管理ツール「Web Aviator Admin」からワンクリックで本番環境に配備できる。
なお、Web AviatorはAMI(Amazon Machine Images)の形態で提供される。これは、Linux、Apache、Tomcat、MySQL、Web Aviatorモジュールなどを含むAmazon EC2向け仮想マシンイメージファイルである。用途に応じて「開発・管理用AMI」「検証・本番用AMI」「データベース操作用AMI」の3種類が用意されている。
提供形態 | AMI(Linux、Apache、Tomcat、MySQL、Web Aviatorモジュールなどを含む) |
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クライアント動作環境 | ■開発:Windows XP/7 ■検証/本番:Windows XP/7、iOS 4/5、Android 2.3/4.0 |
価格(税別) | ■Web Aviator Sライセンス(開発/テスト用、検証3ユーザー含む):無償 ■Web Aviator Fライセンス(開発/テスト/本番用):18万円/年(10ユーザー版)から ■Web Aviator開発環境構築サービス:12万円から |
発表 | 2012年9月6日 |
提供開始 | 2012年9月7日 |