図1●Amazon Web Servicesの管理コンソール
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 米Amazon Web Servicesの「Amazon Web Services(AWS)」は、IaaS(Infrastructure as a Service)やPaaS(Platform as a Service)、課金システムなどのSaaS(Software as a Service)を従量制で提供するパブリッククラウドサービスである。このクラウド上に、企業内システムや商用オンラインシステムなどを構築して運用できる。

 2006年から世界規模で展開しており、2011年3月には5番目のデータセンターとして国内に「東京リージョン」を開設した。これにより、通信回線の高速性の確保や、国内法によるコンプライアンスリスクの検討が可能になった。また、日本語による技術サポートを24時間365日体制で受けることができる。2012年9月には、東京リージョンに三つ目のアベイラビリティゾーン(電力、冷却、物理セキュリティの面で独立したデータセンター群)を開設している。

 提供するサービスは、Amazon Elastic Compute Cloud(EC2)をはじめとするコンピューティング資源、データベース、オンラインストレージ、ネットワーク、支払い&請求、オンデマンドの労働力供給、Webサイトのトラフィック分析、マーケットプレイスなど。これらを必要に応じて自由に組み合わせて利用できる。

図2●Amazon Web Servicesの全体像(出典:米Amazon Web Services)
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 例えば、Amazon EC2上でオンラインショップを運営する場合、データベースにはAmazon Relational Database Service(RDS)を使い、オンライン支払い手続きにはAmazon Flexible Payments Service (FPS)の機能を組み込むといったシステム開発が可能。

 2012年8月には、データのバックアップ/アーカイブ用に低価格のオンラインストレージサービス「Amazon Glacier」を開始した。東京リージョンの場合、ストレージ利用料は月額0.012ドル/Gバイト、データを取り出す場合の転送料は10Tバイトまで月額0.201ドル/Gバイト(保存する場合の転送料は無料)。広域災害対策や大量データのアーカイブなどに向く。

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