Dell PowerVault NX3600シリーズの外観
Dell PowerVault NX3600シリーズの外観
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 デルの「Dell PowerVault NX3600シリーズ」は、中小規模向けのハイエンドNAS装置である。PowerVaultブランド(中小規模向け)では唯一、上位のストレージ製品が備える分散ファイルシステム「Dell Fluid File System(FluidFS)」を搭載している。これにより、複数台のストレージを束ねて性能・容量の拡張を両立するスケールアウト構成がとれる。

 基本機能としては、CIFSまたはNFSプロトコルによるファイル共有(NAS)に加え、iSCSIプロトコルによるSANをサポートする(いずれも接続インタフェースはイーサネット)。NX3600単体ではデータを格納できず、外部にiSCSI接続型ディスクアレイのPowerVault MDシリーズ(MD3200i、MD3220i、MD3600i、MD3620i)をつないで使う。

 各種のデータ保全機能を備えている。ソフトウエア面では、スナップショット(エンドユーザーがリストアできる)、NX3600同士の非同期レプリケーション、NDMPプロトコルによるバックアップなどが可能。ハードウエア面では、コントローラ部を2台で冗長化できる(アクティブ/アクティブ構成)。各コンポーネントはホットスワップ可能。停電時にはディスクキャッシュをバッテリで保持する。

 接続インタフェースの違いによって次の2機種を用意した。「NX3600」は1GbEポートを8本備えており(NAS接続が4本、SAN接続が4本)、最大容量は576Tバイト。「NX3610」は10GbEポートを8~12本備えており(NAS接続が4本、SAN接続がコントローラ当たり4本)、最大容量は1Pバイトである。

シリーズ名 Dell PowerVault NX3600シリーズ
モデル名 NX3600、NX3610
会社名 デル
発表日 2012年8月
提供開始 2012年8月
提供形態 ハードウエア
価格 ■NX3600:83万2000円から
■NX3610:105万5000円から
いずれも税別
SAN
NAS/ファイル・サーバー
ストレージの種類(プロトコルの違い) SAN、NAS
SANの種類 iSCSI
ファイル・サーバー・プロトコル CIFS、NFS
ディスクの種類と台数 外付けiSCSI型ディスクアレイのPowerVault MD(MD3200i、MD3220i、MD3600i、MD3620i)を接続
ストレージ容量 ■NX3600:最大576Tバイト
■NX3610:最大1Pバイト
ストレージ・インタフェース ■NX3600:1GbEポート×4
■NX3610:10GbEポート×4~8
RAIDレベル -
バックアップ/アーカイブ系の主な機能 NDMP、スナップショット、非同期レプリケーション
その他の主な機能 スケールアウト型NAS
きょう体タイプ ラックマウント型(2U)
大きさ(W×D×H) 481.5×813.0×86.4mm
重さ 最大30.5kg
消費電力 717W
電源 AC 90-264V
備考 -
最終確認日 2012年8月20日