ビッグデータ関連の国内市場規模が、2020年度に1兆円を超えそうだ。矢野経済研究所の調べによると、2011年度の市場規模は1900億円。2012年度は前年度比5%増の2000億円を見込む。2013年度以降は前年度比約20%増で市場が拡大し、2015年度には4200億円、2017年度には6300億円、2020年度には1兆600億円に達するとみられる。

 ここでのビッグデータ市場とは、大量のデータを分析・活用するためのソフトウエアやハードウエア、システム構築・保守などの市場を合計したものである。現時点は、データをマーケティングや商品開発に生かすBI(ビジネスインテリジェンス)関連のIT投資が大半を占める。

 2015年度ころまでは、企業内でのデータ活用が市場をけん引するとみられる。2017年度を過ぎると、スマートシティのエネルギー管理システムなど、社会インフラを支えるシステムが市場拡大を後押しそうだ。

 国内IT市場全体に占めるビッグデータ市場の割合は、2011年度は1.7%である。今後、国内のIT投資額が変わらないと想定した場合、2015年度は3.8%、2017年度は5.7%と拡大。2020年度には、国内IT市場全体の1割弱をビッグデータ市場が占めるようになるとみられる。

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