インテルの新プロセッサを搭載した、サーバー新モデルが登場してきた。サーバーメーカーが前面に押し出すのは、省電力性能の高さだ。省電力パーツの採用、冷却効率を高める基盤設計、電源容量の適正化など、数々の工夫を盛り込む。使用量を抑えるパワーキャッピングの設定など、ユーザー側で消費電力をコントロールできる仕組みも整っている。

 2012年3月7日、インテルの新プロセッサ「インテル Xeon プロセッサー E5 ファミリー」発表の席。同社の宗像義恵 取締役副社長は旧製品に比べた電力効率の高さを強調した。新型トランジスタの採用で電流の漏れを削減するなど、前世代に比べ、同じ消費電力で約50%の性能向上を果たした。

 新プロセッサの搭載だけでも、従来よりサーバーの消費電力は抑えられる。それに加えて、ベンダー各社は消費電力を削減する工夫を凝らす。省電力性能が、ユーザーのサーバー選択における基準の一つと見ているからだ。日本ヒューレット・パッカード(HP)サーバーマーケティング統括本部の中井大士氏は、「昨夏に続き、今年もサーバーの省電化に関する問い合わせが増えてきた」と話す。

 今夏は原子力発電所の運転停止による電力不足や、東京電力の電気料金値上げもある。サーバー購入を検討する際、省電力性能は大きな判断基準の一つになりそうだ。省電力機能のなかから、「パワーキャッピング設定」「冷却効率を上げる基盤設計」「電源ユニット」の3点を中心に、最新サーバーの動向を説明する()。対象にしたのは、流通量の多いラックマウントサーバーである。

表●主なラックマウントサーバーの省電力機能
[画像のクリックで拡大表示]
表のつづき
[画像のクリックで拡大表示]

この先は日経クロステック Active会員の登録が必要です

日経クロステック Activeは、IT/製造/建設各分野にかかわる企業向け製品・サービスについて、選択や導入を支援する情報サイトです。製品・サービス情報、導入事例などのコンテンツを多数掲載しています。初めてご覧になる際には、会員登録(無料)をお願いいたします。