3Dプリンターの低価格化が急速に進んでいる。かつては数百万円以上していたが、10万円台から購入できる身近な製品が相次いで登場した。中小企業や個人まで3Dプリンター利用者の裾野が広がり、関連サービスも充実。「ものづくり」の常識を一変させる潜在力を持つが、企業で導入するにはサポート体制などに注意が必要だ。

 3次元(3D)データを基に立体物を造形できる3Dプリンターが、国内で急速に普及してきた。

 3Dプリンターは20年以上前から、産業用途で使われてきた。しかし数百万円から1000万円以上という高価格がネックとなり、利用者は自動車や電機メーカーの研究開発部門などに限られていた。

 ここにきて注目を集めているのは、10万円台で購入できるような低価格製品が相次ぎ登場したからだ()。3Dプリンター技術に関する複数の特許が相次ぎ失効し、多くのメーカーが参入したことが背景にある。

表●100万円以下の主な3Dプリンター
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上記メーカーの問い合わせ先
スリーディー・システムズ・ジャパン
http://www.3dsystems.co.jp/
ホットプロシード
http://hotproceed.com/
オープンキューブ
http://www.open-cube.co.jp/
スマイルリンク
http://happysmilelink.jimdo.com/
サンステラ
http://www.pp3dp.jp/
BRULÉ
http://www.brule.co.jp/

 かつてコンピュータは、一部の大企業でしか使えなかったが、PCの登場により状況は一変。企業の業務プロセスは大きく変わり、個人も手軽にコンピュータを利用できるようになった。3Dプリンターも同様に、ものづくりを大きく変える潜在力を持つ。普及により、企業の製品開発手法が変わるだけでなく、個人の自宅が「工場」になる可能性すらある。

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