デジタルアーキテクトは2003年5月末に,1台のPC上で複数のSNMPエージェント機器をシミュレートする運用管理ソフトの新版「MIMIC SNMP Agent Simulator 6.0」を出荷する。開発会社は米Gambit Communications。価格は27万9000円からで,100台のSNMPエージェント機器を登録した場合は251万9000円になる。

 MIMICは,ルーターやスイッチ,サーバー機などSNMPエージェントとして機能する機器をPC上でシミュレートして動作させるソフト。現実のハードウエア機器と同様に,シミュレートする機器がMIB情報を管理し,SNMPで通信する。これにより,SNMPマネージャを搭載した別のPCにSNMPトラップを上げるといった動作を実現できる。

 ユーザー企業での主な用途は,SNMPマネージャ・ソフトの開発・設定や,ネットワーク運用管理のトレーニング,ネットワーク機器のMIB情報の管理など。現実のネットワーク上にあるSNMPエージェント機器を全検索してMIB情報を取得し,機器のリストを作る機能を持つ。管理対象の機器のリストとMIB情報を1台のPCで管理できる。収集したMIB情報の値をスクリプトで操作し,SNMPマネージャで監視するといった実験ができる。

 新版では新たにIPv6機器から情報を収集できるようにした。加えて,典型的なSNMPエージェント機器で構成したシミュレート用のサンプル・ネットワークを用意した。SNMPエージェント機器を登録する手間を省ける。

 稼働OSはWindows,Solaris,Linux。MIMIC上で同時に動作させられるSNMPエージェント機器の数は,Windowsで2000台まで,SolarisとLinuxで1万台まで。メモリー使用量は,個々のMIB容量にもよるが,1台当たり2Mバイト程度。登録可能なSNMPエージェント機器の数には制限はない。

(日川 佳三=日経システム構築)