NTTドコモは10月17日,同社のiモード対応携帯電話機が内蔵するソフトウエアを無線通信で更新できるオンライン・アップデート・システムの運用を開始する。Windowsパソコンの「Windows Update」に相当するもの。

 現時点で同サービスを利用できるのは,携帯電話機「ムーバ252iシリーズ」。252iシリーズにはソフトウエアの更新機能があらかじめ搭載され,メニューから選択可能。今後発売する第3世代携帯電話「FOMA」の新機種や505iシリーズの後継シリーズなどにもオンライン・アップデート対応の機能を盛り込む予定である。

 オンライン・アップデートに必要な時間は,修正するソフトウエアのサイズや通信状態にもよるが数分程度になる見込み。その間の通信費は無料である。主にメール・ソフトやWebブラウザといったアプリケーション・ソフトが修正の対象となる。

 最近,携帯電話機のソフトウエアのバグが問題化する中,オンライン・アップデートはバグ修正の有効な手段として期待されている。ただ,ソフトウエアの修正が容易にできるようになると,「ソフトウエアにはバグがあって当然」というパソコンの文化を携帯電話の世界に持ち込むことになりかねないと懸念する声もある。

(武部 健一=日経コミュニケーション)