資料の紹介
オシロスコープによる高速デジタル回路の評価において問題となるのが、測定経路上の冶具、コネクター、あるいはケーブルにおける損失や、インピーダンスミスマッチによる反射などの影響である。こうした影響を取り除く手段として、経路上の部品のSパラメータを事前に測定し、その値を測定結果から差し引く「ディエンベディング」という手法がある。
この機能をデバッグで使うには、高い演算処理能力が必要なだけでなく、測定波形に対して柔軟にトリガーをかけられる機能が必要になる。しかし、従来型のオシロスコープでは、ディエンベディング機能は搭載されているものの、演算処理能力が不足していることに加え、ディエンベディングされた波形に対してトリガーをかけることができないものが多く、デバッグに多くの時間を費やしていた。
本資料では、独自開発のASICによる演算処理能力の強化により、リアルタイム・ディエンベディングを実現した高性能のオシロスコープ製品について、多くの解析画面例を交えて紹介する。新たに独自のディエンベディング処理を搭載することで、補正後の波形にトリガーをかけられる製品を実現。測定経路の歪みの影響を除去した、より正確なDUTの測定を可能にしたという。