非効率な“紙の会議”がいまだに多い「トップ層の会議」
生産性の向上や長時間労働の是正などを目的とする「働き方改革」に向けて、今、多くの企業がITを活用した取り組みを深化させている。例えば、モバイルデバイスを使って「いつでも」「どこでも」仕事ができるようにすることにより、外出先からオフィスに戻るための無駄な移動時間を減らして労働生産性を高める、といった取り組みだ。
そうした現場での取り組みと並行して、本社などの管理部門で行われる会議についての働き方改革も進みつつある。役員会議のようなトップ層の会議ともなると多くの人が準備・実施・報告の作業にかかわるので、運営方法の善しあしが多数の人の働き方に大きな影響を及ぼしてしまうからだ。
実際のところ、現在のようなIT時代になっても“紙の会議”を続けている企業は多い。予定の議題に沿って関係各部門が討議資料をあらかじめ作成し、事務局に集めた上で出席者の数だけ印刷して綴じ、会議当日はその討議資料を基に説明と議論をする、という昔ながらのやり方である。
このような“紙の会議”の問題点の1つは、討議資料を作るための作業量(工数)が大きくなりがちなこと。たった1項目の追加や変更であっても、討議資料を再作成して配布することになるからだ。
また、討議資料に機密事項が含まれている場合は、セキュリティをどう確保するかも考えなければならない。討議資料に連番をスタンプしたり、会議終了後に回収したりといった工夫はできるものの、かかる手間に比べて効果は限定的だ。
このような背景から、今、改めて注目されているのが、会議をペーパーレス化することによって人々の働き方を改革するソリューションだ。トップ層会議向けのものでは、きわめて大きな効果が期待できる。