インターネットを利用しているとトラブルが尽きない(図1)。まずは、それらの代表的なパターンを整理してみよう。
SNS の利用層が拡大するに伴い、最近増えているのがLINEなどのメッセージの誤送信トラブル。メッセージを送る相手を間違えるという、単純なミスではあるが、内容次第で相手との信頼関係を崩してしまうことにもなる。SNS関連のトラブルは、こうしたユーザー自身による操作ミスや設定ミスによるものが少なくない。
一方で、金銭や個人情報を狙うネット犯罪関連も後を絶たない。ここ数年は、実在の人物や企業をかたり相手をだます「詐欺」「なりすまし」が横行している。また、Wi-Fi 通信などが傍受され、盗聴されたことによる被害も実際に発生しており、ネット犯罪のリスクは常に潜んでいると考えた方がよい。
詐欺などの犯罪に比べると軽視されがちだが、OS やアプリによる個人情報の収集にも注意が必要だ。特に、インストールや利用するだけで、大量の個人情報を背後で勝手に収集するようなアプリは実に多い。
スマートフォンを使っていると、ネットサービスにクレジットカード番号などが登録されていたり、検索結果に自分の予定が表示されたりして、驚かされることがある。こうした個人情報の多くは、正規のアプリが収集している。例えば、日本語変換アプリの「Google 日本語入力」は、入力したパスワードやクレジットカード番号を収集すると明記している(図2)。また、カレンダーアプリなどは、インストール時にユーザーの連絡先へのアクセス権限を要求する(図3)。こうしたアプリは入れるだけで個人情報が筒抜けになっているといえるだろう。