[画像のクリックで拡大表示]

 MM総研が実施した国内のAI(人工知能)市場の調査によると2017年度の市場規模は2568億円だった。業種別では金融業と情報通信業でAIを導入済みとする企業が多かった。国内AI市場は年平均7.6%伸び、2022年度に3437億円になると予測する。

 2018年9月に国内企業2万936社を対象に実施したアンケートを基にまとめた。同月時点でAI技術をビジネスに導入していると回答した企業は4.4%だった。MM総研が2017年に実施した調査で導入済みと回答した企業は1.8%であり、2.6ポイント増えた。導入を検討していると回答した企業は前年比2.2ポイント増の20.1%だった。

 業種別に見ると、導入済みと回答した企業の割合が高かったのは金融業(12.2%)、情報通信業(10.0%)、エネルギーインフラ(6.0%)、製造業(5.8%)だった。導入済みとする企業が少なかったのは教育・研究(2.2%)、官公庁(2.4%)、医療(2.4%)だ。

 AIを導入済みの企業の6割以上は想定通りかそれより大きな効果があったと認識している。有効回答があった導入済みの323社のうち、「想定以上の効果があった」とする企業が20.1%、「想定通りの効果があった」企業は44.6%だった。一方、「想定したほどの効果はなかった」と回答した企業は19.8%、「効果はまったくなかった」企業は2.2%だった。

 導入済みまたは検討中の企業に「最も利用しているAI」または「最も利用したいAI」を聞いたところ、「需要予測、予測・予兆分析などデータ分析サービス」を選ぶ企業が最も多く13.8%だった。