キッセイコムテック(本社長野県松本市)は小型建設機械を開発・製造する竹内製作所(本社長野県、坂城町)において、システムレンチをIoT(Internet of Things)化するシステムを構築。2018年10月に竹内製作所が本格運用を開始した(ニュースリリース)。これにより竹内製作所は、締め付けデータを管理して品質向上につなげる。

 同社は、製品品質の向上や工場の見える化を目指して現場とシステムの改善を進めており、今回、その一環としてシステムレンチのIoT化に取り組んだ。同社の工場では従来、システムレンチによる締め付け作業を行う際に人手でコントローラーへ締め付けトルク値を設定していたが、この設定作業をシステム化する。これによって誤設定を防ぐと同時に、締め付け結果を蓄積して製品品質を高める活動に利用する。

 キッセイコムテックは、竹内製作所が2015年に導入した基幹システム「mcframe」をシステムレンチのコントローラーと連携させ、システムレンチの設定作業を自動化するとともに、締め付けデータをクラウド上にアップロードする仕組みを構築した。米アマゾン(Amazon)のクラウドサービス「Amazon Web Services」(AWS)を利用し、自社製品で培ったIoT導入ノウハウを生かすことにより、一連のシステムを低コストで実現したという。