時間短縮をするためにはテンプレートの利用が不可欠。しかし、テンプレートを使うことで、かえって効率を落としているケースも少なくない。テンプレートは武器になる反面、仕事の足を引っ張ることもある諸刃の剣とも言える。いかにして活用すべきか。テンプレートを使わない方がいいケースや、その理由を平野所長が解説します。
直井研究員(以下、直井):あぁ~~。何だろうこの違和感。
平野所長(以下、平野):違和感?変なメールが届いたのかな?
直井:う~ん。お詫びのメールをいただいたんですが、なんだかちょっと違和感があるんです。この違和感の正体は何なのでしょうか。
平野:明確に「これだ!」と分からないからこそ違和感なんだろうね。なんとなくしっくりこない。なんとなくおかしい気がする。そんな感じなのかな。
直井:そうなんですよ。
平野:説明できるものが全てではない。目に見えないものこそ大切なものだったりするんだよ。
直井:「いちばんたいせつなことは、目に見えない」なんて、『星の王子さま』に出てくる名言ですね。またあの本読みたいなぁ~。
平野:サン=テグジュペリは、どの世代にも愛されている作家だからね。そう言えば……この前、読み直してみたけど。
直井:所長!その話よりも、まずは違和感を解説してくださいよ!
平野:まったく。たまには雑談も必要だよ。まあいい。そのメールを見せてくれるかい。
直井:このメールです。
直井様
平素は格別のご愛顧を賜り、厚く御礼申し上げます。
株式会社○○の山田でございます。
この度は、弊社からの送付物に破損があったとのこと
大変申し訳ございませんでした。
こちらの梱包が甘かったと猛省しております。
先ほど、配送センターに確認をしましたところ
輸送時に箱を落としてしまったようです。
そのため、商品にひび割れが生じたと思われます。
早急に同商品を送らせていただきます。
午前中に届くように手配をさせていただきました。
この度は、弊社に不手際がございましたこと
深くお詫びいたします。
今後は二度とこのようなことがないよう、
発送会社とも連携をとり、細心の注意を払う所存です。
ご寛恕くださいますよう重ねてお詫び申し上げます。
(スペースの都合で署名省略)