ここ2.3年の間、AIやIoTというキーワードを、ほぼ毎日のようにニュースやメディアで目にします。
しかし、どの程度の企業がAIやIoTに取り組んでいるのか、その実態を正確に調査するのは難しいかもしれません。
R&D部門が研究開発として取り組むケースや、実証実験としてPoCプロジェクト(※Proof of Concept:概念実証の略)が立ち上がる、さらにはソリューションやサービスとして外部に提供するなど、どの立ち位置や視点で切り取るかで、国内動向や業界地図、市場規模は変わります。
そこで、国内43万社のWebサイトを調査してみました。数ある調査データや指標の一つになるかと思いますが、皆様の意思決定のご参考になれば幸いです。
1. 集計日 : 2018年5月30日
2. 対象企業 : Webを公開している企業 426,494社(※2018年5末)
3. 企業属性 : 法人番号をベースにした独自DB環境による属性情報付与
4. 対象ページ: 企業概要、ニュース、サイトマップなど
5. 集計方法 : Webクローリングによるキーワード出現数調査
※「IoT」または「AI」を含むサービスやソリューション、取組みについて記載されていること
上場企業でAIやIoTに取り組む企業は16.6%
2018年5末時点での上場企業3,618社(JPX参照)のうち、1:ニュース(プレス含む)、2:企業概要(事業概要含む)、3:サイトマップに「AI」または「IoT」のキーワードが含まれる企業は600社(16.6%)でした。※重複排除済みです。調査対象企業全体の43万社を母数にすると6,666社(1.6%)です。
上記のグラフは、「AI」または「IoT」に取り組む企業合計数にて取組み率を算出しています。
上場企業の場合は、AI、IoT、それぞれ約11%の取組み率といってよいでしょう。両方取り組んでいる企業もいるため、合わせて重複を排除すると16.6%になります。
大企業ほど取組み率は高くなる
資本金区分にて見てみましょう。綺麗なグラフになりました。
資本金50億円以上の調査対象母数は2,127社と少ないですが、取組み率は一番高く19.70%という結果になっています。資本金10億円以上50億円未満の調査対象母数は、3,198社のうち取組み率は9.66%です。両方合わせて10億円以上の大手企業では、15%近くが既に何かしら「AI」や「IoT」に取り組んでいることが分かります。