デジタル化が進み、紙の書類が減ったとはいうものの、「整理のなかでも、書類のファイリングはなかなかうまくいかない」という人は結構いるのではないでしょうか。机のスペースは限られていますので、書類が増えていくほど必要な書類が探しにくくなります。不要な書類はどんどん破棄していったほうがいいのは、言うまでもありません。

 書類整理の基本は、まず不要な書類を破棄し、残った必要な書類はクリアホルダーなどにファイリングしたあと、未処理、一時保管、保管のファイルボックスに振り分けていくことです。その最初の段階において、破棄か保管かで迷う人は少なくありません。

 このような場合、データのある書類は迷わず破棄するとよいでしょう。必要性が高くても、いつ使うか分からず不要になる可能性もあるという書類は、データがあれば破棄して構いません。必要になったときに、あらためてプリントアウトすればいいからです。これだけでも書類をかなり減らせて、必要な書類を探しやすくなります。

 一番やっかいなのはデータのない書類で、破棄か保管かで迷った場合です。このような書類を仕方なく保管している人もいるでしょう。そこで今回は、こうした書類をデータ化し破棄しても困らないようにする「書類のデータ化をアシストしてくれる文具」を紹介します。書類探しでロスタイムを発生させないためにも、ぜひ参考にしてみてください。

サランラップのように細くて小さな「スキャナー」

 書類をデータ化するにはスキャナーが一番ですが、「スキャナー自体、収納スペースを取ってしまうではないか」と考えてはいないでしょうか。実は、小型・軽量のモバイルスキャナーなら、場所を取ることなく持ち運びにも便利です。

写真1●読み取り速度は片面7.5秒/枚と実用的な「ScanSnap S1100」
写真1●読み取り速度は片面7.5秒/枚と実用的な「ScanSnap S1100」
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 お勧めなのは、世界最小クラスの「ScanSnap S1100」(PFU、アマゾンでの価格1万5050円)です(写真1)。サイズは、奥行き以外は30cm×50mのサランラップより小さい273×47.5×34mm。重さは350gしかありません。引き出しでの収納が可能で、かばんでの持ち運びもラクにできます。USBケーブルでパソコンにつなげばすぐに使えます。

 A4サイズで片面7.5秒/枚という読み取り速度も実用的です。オプションの「A3キャリアシート」を使えば、A3サイズの書類も読み取ることができるため、ほとんどの人は書類のデータ化で困ることはないでしょう。私は書類整理以外に、赤入れした編集・校正原稿をデータ化してメールに添付し、出版社に送るときにも重宝しています。

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