Windowsコマンド集
コマンド集(機能別) | コマンド集(アルファベット順)

winnt32  OSのインストール/アップグレード (標準)

 構文  
winnt32 [/checkupgradeonly] [/cmd:コマンド行] [/cmdcons] [/copydir:{i386/ia64}\フォルダ名] [/copysource:フォルダ名] [/debug[レベル]:[ファイル名]] [/dudisable] [/duprepare:パス] [/dushare:パス] [/emsport:{com1 | com2 | usebiossettings | off}] [/emsbaudrate:ボーレート] [/m:フォルダ名] [/makelocalsource] [/noreboot] [/s:ソースパス] [/syspart:ドライブ名] [/tempdrive:ドライブ名] [/udf:ID[,UDBファイル]] [/unattend[時間]:[応答ファイル]]

 オプション 
/checkupgradeonlyWindows Server 2003ファミリ製品とのアップグレード互換性が,コンピュータにあるかを確認する。オプションで「/unattend」を指定した場合は,ユーザーによる入力は不要。それ以外の場合は,チェック結果が画面表示され,ファイル名を指定して結果を保存できる。この場合のファイル名のデフォルトは,「システム・ルート・ディレクトリ」にある「Upgrade.txt」。
/cmd:コマンド行セットアップ・プログラムによるセットアップの最終段階前に,特定のコマンドを実行する。そのコマンドは,コンピュータの再起動後,セットアップによって必要な構成情報が収集された後,セットアップ完了前に実行される。
/cmdconsx86ベースのコンピュータの起動オプションとして,回復コンソールをインストールする。回復コンソールとは,コマンド・ラインによるインターフェースを備え,サービスの開始と停止,ローカル ドライブ(NTFSでフォーマットされたデバイスを含む)へのアクセスなどができる。通常のセットアップ終了後に使用できるのは「/cmdcons」オプションのみ。
/copydir:{i386 | ia64}\フォルダ名OSファイルがインストールされているフォルダに,新規フォルダを作成する。「フォルダ名」は,サイト固有の変更情報を保持するために作成したフォルダを指す。
/copysource:フォルダ名OSファイルがインストールされているフォルダに,一時フォルダを新規作成する。「フォルダ名」は,サイト固有の変更情報を保持するために作成したフォルダを指す。
/debug[レベル]:[ファイル名] 指定されたレベルで「/debug4:Debug.log」などのデバッグ・ログを作成する。デフォルト・ログ・ファイルは「C:\<システム・ルート・ディレクトリ>\Winnt32.log」で,デフォルトのデバッグ・レベルは「2」。ログレベルについては,0:重大エラー,1:エラー,2:警告,3:情報,4:デバッグ用詳細情報。各レベルのログには,それ以下の下位ログ・レベルが含まれる。
/dudisable動的更新の実行を無効にする。セットアップ・プログラムは,基になるセットアップ・ファイルだけで実行され,動的更新を必要としない。応答ファイルを使用し,そのファイルに動的更新を指定しても,このオプションにより動的更新は無効になる。
/dushare:パスWindows Updateサイトから,前回ダウンロードした動的更新ファイル(セットアップ・プログラムで使用する,更新されたファイル)の格納先,かつ前回「/duprepare:パス」の実行対象とした共有を指定する。クライアントで実行する場合は,パス名で指定された共有上の更新ファイルを,クライアントのインストールで使用する指定となる。
/emsport:{com1 | com2 | usebiossettings | off} セットアップ時,およびサーバーにOSをインストールした後,緊急管理サービスを有効/無効にする。緊急管理サービスを使用すると,通常はローカルのキーボード,マウス,モニターが必要になるような緊急事態,例えばネットワークが利用不能な場合やサーバー機能が不正な場合などに,サーバーをリモート管理できる。緊急管理サービスのハードウエア要件を満たすには,Windows Server 2003ファミリ製品のみが利用可能。デフォルトの「Usebiossettings」を指定すると,BIOSのSPCR(Serial Port Console Redirection)テーブルで指定されている値が使用される。また,Itaniumアーキテクチャ・ベースのシステムでは,EFIのコンソール・デバイス・パスで指定されている値が使用される。「usebiossettings」を指定しても,SPCRテーブルや適切な EFIコンソール・デバイス・パスが存在しなければ,緊急管理サービスは有効にならない。com1およびcom2は,x86ベースのコンピュータでのみ利用可能で,Itaniumアーキテクチャ・ベースのコンピュータでは利用できない。
/emsbaudrate:ボーレートx86ベースのコンピュータで緊急管理サービスのボーレートを指定する。このオプションは,Itaniumアーキテクチャ・ベースのコンピュータでは利用できない。「/emsport:com1」または「/emsport:com2」と共に指定する必要があり,さもないと「/emsbaudrate」は無視される。「ボーレート」には「9600(デフォルト)」,「19200」,「57600」,「115200」のいずれかを指定。
/m:フォルダ名セットアップ・プログラムによって,別の場所から置換ファイルがコピーされる。まず別の場所が検索され,ファイルが存在する場合は,デフォルトの場所のファイルではなく,検索によって見つかったファイルを使用するよう,セットアップ・プログラムに対して指示される。
/makelocalsourceセットアップにおいて,インストール元のすべてのファイルをローカルのハードディスクにコピーする。CD-ROMからのインストールでこのコマンドを使用すると,インストール後にCD-ROMが利用できない場合でも,インストール・ファイルを使用できる。
/norebootセットアップ・プログラムのファイル・コピー終了後に続けて他のコマンドを実行するため,コンピュータを再起動させない。
/s:ソースパスインストール・ファイルの格納場所を指定する。ファイルのコピーを複数のサーバーから同時にするには「/s:SourcePath」と入力する。オプションは8個まで入力可能。このオプションを複数回使用する場合は,最初に指定したサーバーが利用可能な状態でなければならない。利用可能な状態でなければセットアップが終了する。
/syspart:ドライブ名x86ベースのコンピュータで,セットアップのスタートアップ・ファイルをハードディスクにコピーし,アクティブ・ディスクとしてマークした上で,別のコンピュータにインストールできるよう指定する。これにより,そのコンピュータを起動すると,セットアップの次の段階から自動的に起動される。「/tempdrive」パラメータと「/syspart」パラメータは常に併用する必要がある。Windows NT 4.0,Windows 2000,Windows XP,Windows Server 2003ファミリの製品を実行中のx86ベースのコンピュータでは,「/syspart」オプションを指定して 「winnt32」を起動可能。Windows NT 4.0を実行中のコンピュータでは,Service Pack 5以降が必要で,Windows 95,Windows 98,Windows MEは実行不可。
/tempdrive:ドライブ名指定したパーティションに一時ファイルを格納するよう,セットアップ・プログラムに指示する。新規インストールの場合は,指定したパーティションにサーバーOSもインストールされる。アップグレードの場合,「/tempdrive」オプションによる影響を受けるのは一時ファイルの位置のみ。OSは「winnt32」が実行されたパーティション内でアップグレードされる。
/udf:ID [,UDBファイル] UDB(一意データベース)ファイルによる応答ファイルの変更方法を指定するために,セットアップ・プログラムが使用する識別子(ID) を示す。「/unattend」の説明を参照。UDBは応答ファイルの値よりも優先され,ここで指定した識別子により,使用されるUDBファイルの値が決まる。
/unattendx86ベースのコンピュータで,以前のバージョンのWindows NT 4.0 Server(Service Pack 5以降)またはWindows 2000を,無人セットアップ・モードでアップグレードする。以前のバージョンにおける,すべてのユーザー設定が引き継がれるため,セットアップ中のユーザー設定は一切不要。
/unattend[時間]:[応答ファイル] 新規インストールを無人セットアップモードで実行する。応答ファイルの指定により,ユーザーがカスタマイズした仕様でセットアップを実行する。「時間」は,セットアップ・プログラムがファイル・コピーを完了してから,コンピュータを再起動するまでの時間(秒)。Windows 98,Windows ME,Windows NT,Windows 2000,Windows XP,Windows Server 2003ファミリの製品を実行中のコンピュータなら「時間」の指定が可能。Windows NT 4.0を実行中のコンピュータでは,Service Pack 5以降が必要。「/unattend」コマンド・ライン・オプションを使用してセットアップ プログラムを自動実行すると,ユーザーはWindows Server 2003ファミリ製品のMicrosoft 使用許諾契約書を読んで受諾したと見なされる。ユーザーの個人使用ではなく,組織での使用を前提にWindows Server 2003ファミリの製品をインストールする場合は,全員が該当製品のMicrosoft 使用許諾契約書の内容を受諾していることを確認した後に,このコマンドライン・オプションを使用する。OEM製品では,正規ユーザーが使用しているコンピュータ上でこのキーを指定できない場合がある。

 利用環境  
NT/2000/XP/2003

 説明  
OSをインストール/アップグレードする。

 使用例  
winnt32

 関連事項  
なし