米Parks Associatesは,ゲーム内に表示される広告について調査した結果を米国時間6月13日に発表した。それによると,2005年に8000万ドル規模だったゲーム内広告市場は,2009年までに4億ドル以上に成長するという。

 同社によれば,米国家庭においてビデオ・ゲームは,映画やテレビのようにエンタテインメント文化の一部となっている。しかし,広告媒体として十分に利用されていないと指摘している。

 「ゲーム内広告は初期の段階にあるが,成長に向けた準備は整っている。ゲームは家庭における重要なエンタテインメントとなっている。広告主は,この媒体を利用すれば家族全体にアピールできることに気づくだろう」(同社ブロードバンド/ゲーム担当ディレクタのMichael Cai氏)

 現在ゲーム内広告は,ゲーム文化の中心に位置すると考えられる18~34歳の男性をターゲットとする自動車,飲食料品,アパレル,ライフスタイル業界の商品の宣伝に使われている。しかし,子供と一緒にビデオ・ゲームを楽しむ大人が増えており,ティーンエージャも親とゲームで遊んでいる。また,35~54歳の女性が多くの時間をゲームに費やしていることも有効に利用されていないと同氏は指摘している。

 そのほかにも,調査により18~34歳の男性グループは,ゲーム内広告に対して寛容なことが分かった。29%は,広告表示によってゲームが向上するならばゲーム内に広告が表示されることを気にしないと回答している。この割合は,35~54歳の女性グループでは19%だった。しかし,賞品が当たるチャンスがあるならばゲーム内の広告に我慢する,という回答者の割合は男女間でほぼ同じだった。この場合,18~34歳の男性グループの38%,35~54歳の女性グループの35%が我慢すると回答している。

 広告に対する煩わしさの感じ方は,男女間で違いがみられた。18~34歳の男性グループのほぼ半数(49%)は,ゲーム前やゲーム中の掲示板への広告表示よりも,ゲーム内で小道具として商品が配置されることを好んでいる。ゲーム前の広告と掲示板への広告を好むゲーマーは,それぞれ22%と18%だった。これに対し,35~54歳の女性グループでは,ゲーム前の広告表示を好む人(42%)がゲーム内の商品配置(36%)を上回っている。レベル間における広告表示を好む割合は13%だった。

 また,ゲーマーは,広告を見る代わりにゲーム価格が安くなることを期待していることも明らかになった。13~17歳の女性グループは,31%の割り引きを期待している。55歳以上の女性が期待する割引率は58%だった。

 同調査は,インターネットにアクセスでき,ゲーム・コンソール,携帯型コンソールまたはパソコン上で1カ月に1時間以上ゲームを楽しむ2000人以上のオンライン・ゲーマーを対象に行なった。

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