写真1●米インテルのSoftware Defined Infrastructure戦略
写真1●米インテルのSoftware Defined Infrastructure戦略
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写真2●サーバー、ストレージ、ネットワークを統合した「ラック・スケール・アーキテクチャ」
写真2●サーバー、ストレージ、ネットワークを統合した「ラック・スケール・アーキテクチャ」
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 米インテルは2013年7月22日(米国時間)、「Software Defined Infrastructure」と呼ぶデータセンター戦略を発表した。サーバーに加えて、ストレージやネットワーク機器も同社のプロセッサを搭載する「インテルアーキテクチャ(IA)」のハードウエアとし、ストレージやネットワークに必要な機能はソフトウエアで実現する(写真1)。2014年には、サーバー、ストレージ、ネットワークを統合した「ラック・スケール・アーキテクチャ」も提供する(写真2)。

 Software Defined Infrastructure戦略に基づきインテルは、メーカーなどに対して、サーバーやストレージ、ネットワーク機器、これらハードを垂直統合したラック・スケール・アーキテクチャに必要なプロセッサやチップセット、専用チップなどに加えて、マザーボードやきょう体の参照設計(リファレンスデザイン)も提供する。メーカーはインテルが作った参照設計を利用することで、製品開発に多額の投資を行わずに、ハードを製造できるようになる。

写真3●インテルのシニア・バイス・プレジデントで、「データセンター&コネクテッド・システム・グループ」担当ジェネラルマネージャーを務めるダイアナ・ブライアン氏
写真3●インテルのシニア・バイス・プレジデントで、「データセンター&コネクテッド・システム・グループ」担当ジェネラルマネージャーを務めるダイアナ・ブライアン氏
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 インテルが参照設計を提供することによって、ストレージやネットワーク機器のハード仕様がオープン化し、メーカーによる新規参入が容易になる。「インテルが1995年にサーバー分野に進出したことによって、同分野での技術革新や競争が加速し、サーバーの性能は1500倍に向上、処理当たりのコストは100分の1になった。これと同じことを、ストレージやネットワーク、データセンターインフラ全体で起こす」。インテルのシニア・バイス・プレジデントで、「データセンター&コネクテッド・システム・グループ」担当ジェネラルマネージャーを務めるダイアナ・ブライアン氏(写真3)はこのように強調した。

写真4●ラック・スケール・アーキテクチャ(RSA)のモックアップ
写真4●ラック・スケール・アーキテクチャ(RSA)のモックアップ
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 インテルでは既に、2012年にストレージ用サーバーの参照設計を公開しているほか、2013年4月にはネットワークスイッチなどを実現するための参照設計も公開済みだ。また2013年内には、サーバー、ストレージ、ネットワークを統合したラック・スケール・アーキテクチャ(RSA)の参照設計も公開する。同日の記者会見では、XeonやAtomプロセッサを使用したRSAのモックアップも公開している(写真4