米AppleのTim Cook最高経営責任者(CEO)
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中国China MobileのXi Guohua会長
中国China MobileのXi Guohua会長
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China Mobile社屋
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 米AppleのTim Cook最高経営責任者(CEO)が中国China Mobile(中国移動)のXi Guohua会長と会談した。China MobileがAppleのスマートフォン「iPhone」を取り扱う可能性が高まったと米英メディア(Wall Street JournalReutersなど)が現地時間2013年1月10日に報じた。

 China Mobile広報担当はReutersの取材に対し、Cook氏が北京にあるChina Mobile本社を訪れ、「協力関係について」Guohua氏と協議したことを明らかにしたが、秘密保持契約のためこれ以上の詳細については答えられないとした。Apple側のコメントは得ていない。

 Cook氏は昨年3月にも中国を訪問しており、1年未満でCEOとして2度目の訪中となる(関連記事)。Appleは中国向けiPhone販売に関して、同国第2位とされるChina Unicom(中国聯通)、第3位とされるChina Telecom(中国電信)と提携を結んでいるが、最大手のChina Mobileとはまだ契約に至っていない。

 AppleとChina Mobileの交渉は数年前から行われているが、売上配分の条件を巡って折り合いがつかないと見られているほか、China Mobileが中国独自の第3世代通信技術「TD-SCDMA」を採用している点も障害になっていると考えられている。

 China Mobileは7億人以上の加入者を抱え、契約が実現すればAppleは世界最大のモバイル市場である中国での事業拡大と、世界でシェアを伸ばしているAndroidに対する競争力強化を進めることができる。

 Appleは中国市場を重視しており、Cook氏は現地のインタビューで「中国は近い将来、Appleにとって最大の市場になると確信している」と述べたという。Appleは現在、中国で直営店「Apple Store」を11店舗展開しているが、これを25店舗以上に拡大したいとしている。

 また米CNETの記事によると、中国メディア「Tencent」は、Cook氏が「iPad mini」の携帯電話ネットワーク対応モデルを1月中に中国に投入すると発言したと伝えている。昨年12月に中国で発売したWi-Fi専用モデルは好調な売れ行きを見せているという。